『渋谷ブランニューデイズ』
僕も上映に関わっているドキュメンタリー映画『渋谷ブランニューデイス』の劇場公開が正式に決まりました。4月28日(土)~UPLINK(渋谷)にてロードショー。ぜひ、お出かけください。
2008年春、渋谷ユーロスペースにてレイトショーされる
映画『船、山にのぼる」の監督・本田孝義のブログです。
僕も上映に関わっているドキュメンタリー映画『渋谷ブランニューデイス』の劇場公開が正式に決まりました。4月28日(土)~UPLINK(渋谷)にてロードショー。ぜひ、お出かけください。
今日は日中、事務所で作業をしてから、夜、『世界最古の洞窟壁画3D 忘れられた夢の記憶』(監督:ヴェルナー・ヘルツォーク)を見た。世間で絶賛の声が聞こえてきて、どんなもんか、と思っていたのだが、百聞は一見に如かず、とはこのことでこの映画は映画館で、しかも絶対3Dで見なければ魅力が伝わらない映画だと思う。内容を簡単に書くと、1994年にフランスで発見されたショーヴェ洞窟には3万2千年前の壁画が描かれていた。この映画はその洞窟壁画のドキュメンタリー。多くの人が書いているので繰り返しになるのだが、絵が素晴らしいことはもちろんだが、うねうねとした洞窟内部の湾曲部分を撮った映像が3Dだからこそ異様な立体感で浮かび上がってくる。まさに、凸凹、という表記こそがふさわしいと思う。同時に、洞窟だから当然奥行きがあり、包む込まれるような感覚も映像で体感できる。これはぜひ体験してほしい、としか言えない。一方、ドキュメンタリーとしては学者の人が出てきて、いろんなことを解説してくれるので、その辺は科学映画の趣でもあり、多少、平板な気もしなくもない。最初、カメラが入って行く時に、小型カメラを使ったという説明があり、終盤が近づくと、ああ、もう1回壁画が見たいな、と思ったところに、ちゃんともう1度、前半よりきれいな画像でたっぷり壁画を見せてくれるのはうなった。ちゃんと意味のある3D映画、というのは当分出ないのではなかろうか、と思う。(あっさり裏切られてほしいけど。)
『モバイルハウスのつくりかた』の試写状のデザインが固まった。明日、入校・印刷に入る。マスコミ試写は3月23日から計5回を予定。多くの人が来てくれることを願う。(まずは見てもらわないと始まらないから。)
今日は日中、試写状の完成に向けて諸々、やりとりをしたり、住所録を作ったりしていた。
夜は、第58回VIDEO ACT!上映会。上映作品は『しみじみと歩いてる』(監督:島田暁)。詳しくはVIDEO ACT!のブログに報告文を書くことになっているので割愛。上映後の質疑応答、打ち上げで島田さんの考えを知ることが出来てよかった。ジェンダーについて色々考えることが出来た一夜でした。島田さんの言葉で印象に残ったのは、「ジェンダーにもグラデーションがあります」という言葉だった。
すっかり掲載を忘れていました。明日の上映です。ぜひ、足をお運びください。
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■ 第58回 VIDEO ACT! 上映会 ■
~性的マイノリティの現状~
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
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■2012年3月6日(火)19時より
大阪の御堂筋を性的マイノリティとその友人たちが歩く
『関西レインボーパレード』。
そこで出会ったレズビアン、ゲイ、MtFトランスジェンダー、
FtMトランスジェンダー、それぞれの日常生活、それぞれの違い、
家族へのカミングアウト、仕事場や人間関係における葛藤や喜び。
ゲイである監督が日本の性的マイノリティの現状に迫っていくドキュメンタリー。
第2回 座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル奨励賞受賞。
■上映作品
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◆『しみじみと歩いてる』(2010年/68分)
監督:島田暁
地方に住む同性愛者の思いやパレードに対する思い。
そして性自認が揺らいだり、越境する際の障害の複雑な心をじっくりと見つめていく。
歳をとってから女性として生きることを決めた男性の迷いや
性が揺らぐことの不安定さを、ゲイ青年である監督が当事者の観点で伝える。
「性」とは何か?一生懸命、いまを生きる性的マイノリティたちの人生の複雑さが、
見るものに深く問いかける。
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18時30分 開場
19時00分 開始
上映後、監督の島田暁さんを交えて
トーク&ディスカッション有り。
終了予定時刻 20時50分
上映会詳細ブログ
http://videoact.seesaa.net/article/249370894.html
『しみじみと歩いてる』予告編
http://youtu.be/Ycq89fpNxKw
■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分
■参加費:500円(介助者は無料)
■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
(045-228-7996 [ローポジション気付] )
jyouei@videoact.jp
★上映作品・スタッフ募集中!
http://www.videoact.jp
「日本の作曲家と吹奏楽の世界」(福田滋著)という本を読み終わった。まさに労作、という言葉がぴったりの本だと思う。今後時代が移り変わるまで、長く基礎的な資料としても読み継がれていくべき本だと思う。本書は近年人気のある作曲家だけではなく、戦中・戦後の歴史までも俯瞰し、それほど多く吹奏楽の作品を残していない作曲家も丁寧に取り上げている。その数70名。一人ひとりのエピソード、吹奏楽との関わりもよく分かる文章になっている。僕が個人的に目をひかれたのは、戦中の陸軍戸山軍楽隊の関わり。実に多くの作曲家がここを経由しているのだった。後半、自分が演奏したことのある曲が何曲か出てくると、今にしてその背景を知ることが出来て有意義だった。それにしても、今はどうか知らないが、中学・高校ともっと日本人作曲の曲を演奏していたらな、と時々思う。
今日は”路地と人”に行って、ベトナムの「DOCLAB」の短編9作品を見た。DOCLABは2009年にベトナムで設立されたインディペンデント・メディアセンターだそうだ。代表のティさんのインタビューを以前に見たけど、とても厳しく少数精鋭の受講生がいる、という印象を持った。今日見た9作品は習作だと思うけど、いずれもアーティスティックな印象が強い。確かにレベルが高い、とも思う。
今日は当面、やることがなくなったので、3つをはしご。まず、『Pina ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』(ヴィム・ヴェンダース監督)を見た。製作中からいろんな意味で話題になっていた作品。まずはとにかく、踊りが3Dの効果でどう見えるのか、に興味があった。3Dは乱暴に言えば、飛び出しを重視場合と、奥行きを重視する方向がある。(本当はもうひとつ、包み込む、というのがあるのだけど、こちらは付随的な扱いがほとんど。)本作は明らかに後者。舞台を撮っていても、かなり奥行きのある空間を感じることが出来た。ただ、3Dの特性だと思うのだけど、大勢の人が映った場合、人間が人形のように見える瞬間が結構あって、これはどうしたもんか、とふと思ってしまう。僕は踊りの世界は全く門外漢なので、何がどう、とは言えないのだけど、舞踏団の踊りには目を奪われました。(個人的に気になったのは、日本の舞踏の影響ってどうなんだろう、ということ。ある人のインタビューでは大野一雄さんの名前が出てましたが。)そもそも、どんな映画でも体が動くだけで楽しんでしまう僕ではあるのですが。
その後、銀座のニコンサロンで石川直樹「やがてわたしがいる場所にも草が生い茂る」写真展http://www.nikon-image.com/activity/salon/exhibition/2012/02_ginza.htm#03を見る。石川さんが震災2日後に被災地に入ったことは知っていたが、どういう写真を撮ったのか、見たかった。特に印象深いのは、破壊された家々(見た眼はもう木切れにしか見えない・・・)に雪が積もった写真だ。確かに震災は3月11日、まだ冬であったわけだが、こうして写真で見ると、うまく言葉に出来ない、妙な静けさと映っているものの「多さ」に目が奪われる。石川さんはその後も継続的に通っていて、その後の光景も同時に展示されている。なお、銀座ニコンサロンでは連続して被災地を撮った写真家の写真展をやるそうだ。確かに、映像だけではなく、写真家も多くの人が被災地を撮っているのだった。
そして最後に、文化庁メディア芸術祭http://megei.jp/ の展示を見に行った。各々の作品には興味深いものもあったのだが、途中で僕はうすら寒くなってきた。なぜなら、震災・原発を扱った作品が3点しかなかったからだ。もともと、そういう作品が少なかったのか、部門が限られているので入れる余地がないということもあるのだとは思うけど、2011年はメディアの在り方がこれほど問われた年もなかったし、今後もそうそうあるとは思えない。だから、多少、無理をしてでもメディアの活動を紹介してもよかったはずだ。どんなに高度なデジタル時代になっても、被災地ではコミュニティFMがいくつも立ち上がって、身近な情報を届け続けた。こういう活動こそ、メディアの展覧会で紹介してもいいと思う。そのことが残念だった。
今日は映画の日。懸案事項が一つ片づいたので映画を見に行った。見たのは『日本列島 いきものたちの物語』。いわゆる動物ドキュメンタリー。最近、やたらと大型の動物ドキュメンタリーがはやっているが、その日本版を狙った感じが予告編から漂ってきた。で、本作。冒頭の空撮が少し荒が目立つ映像で少し不安になった。けど、猿や熊の毛はくっきり見えてきれいだった。少し意外だったのは、紹介される動物が思ったより少なかったこと。その分、動物の親子の話に焦点を当てていて、約1年間の間に子どもが親を離れる姿が丁寧に撮られている。それはそれで面白いのだけど、ちょっと嫌な感じがしなくもなかった。(その辺は日本的ウェット、というものなのだろうか・・・。)撮影は多くの著名な動物カメラマンが撮っているらしいのだが、確かに、かなりの至近距離で撮られた映像も多く、どうやって撮ったんだ、という驚きもあった。動物カメラマンって、本当に粘り強くないと撮れない、とあらためて思った。僕には無理です。