編集
いよいよ、最後の仕上げが近づくこの期に及んで、細かい部分をまだ編集している。今日は一部のカットを伸ばし、一部のカットを削る。いずれも前から気になっていた個所ではあるのだが、やっと手をつけた、といったところだろうか。
2008年春、渋谷ユーロスペースにてレイトショーされる
映画『船、山にのぼる」の監督・本田孝義のブログです。
いよいよ、最後の仕上げが近づくこの期に及んで、細かい部分をまだ編集している。今日は一部のカットを伸ばし、一部のカットを削る。いずれも前から気になっていた個所ではあるのだが、やっと手をつけた、といったところだろうか。
今日は午後から「さようなら原発5万人集会」に行ってきた。集会が始まるギリギリに会場に着いたら、ものすごい人の数で会場の端っこにいたので集会中のステージからの発言はほとんど聞こえなかった・・・。5万人の動員が目標だったようだが、主催者発表は6万人。今日の集会は労組関係の団体動員も多かったと思うけど、6万人と言うのはさすがに多い。しばらくしてから、デモ行進。しばらくはビデオ撮影をしていたが、面倒臭くなって途中からは一参加者として歩いていた。
SF映画を見たいマインドがむくむく起きて、『世界侵略 ロサンゼルス決戦』を見た。それほど面白くなかった。映画はエイリアンに侵略された後の米軍海兵隊のロサンゼルスでの地上戦をひたすら描く。まぁ、雰囲気としてはSF版『ブラック・ホーク・ダウン』の趣ではあるのだが、数名の民間人を守るだけで引っ張るのはやはりいささか話が小さい。(だけど、音だけはうるさい。)途中で飽きてしまった・・・。
今日は午後からバイオハザード予防市民センターの幹事会。あれこれ話し合う。
その後、急いで横浜・新・港村まで。『首都圏路上ネットワーク』の上映。観客は少なかったけど、なかなかに濃い質疑応答になったのでよかった、ということにしよう。
今日はまず、『LIFE IN A DAY』という映画を見に行った。このプロジェクトのことを聞いた時にまず驚いたのはプロデューサーがリドリー&トニー・スコットだったこと。だから俄然、興味は湧いたのだが、映画館で見るほどでもないか、とも思っていたりした。だけど、突然、見たくなった。映画はドキュメンタリー映画、と言っていいと思うのだけど、You tubeを通じて、2010年7月24日の一日の出来事を投稿してもらい、それを1本の映画としてまとめたもの。これが拾いもののようないい映画だった。バラバラな映像を90分ほどにつなぐと、さすがにしんどいだろうなと思っていたらさにあらず。中には明らかに映像作家らしき、しっかり撮られた映像もあるし(あらためてハイビジョン時代の映像の鮮明さを思う・・)ラフに撮られた映像もある。何が「映画」にしているかと言えば、編集と音楽と音響。まずは編集が素晴らしい。本作は基本的に日の出前から始まり、日付が変わる直前までの一日を大体時間通りにつないでいく。同じような映像(例:いろんな人起きる、歯を磨くなど)をテンポよくつなぐ鮮やかさ。(まぁ、あざとくもあるのだが・・。)音楽と音響が各々の映像をつないでいく、まさに映画の感覚。そうしているうちに、本作が奏でている、生命の愛おしさのようなものが立ちあがってくる。確かに世界中には多くの人がいる。文化も違う。それでも生きている。そんな当たり前のことが、342人の映像から確かに感じ取れる。もっとも、「映画」としてまとめてしまったことの一抹の不気味さもあるのだが。それにしても、同じような時期に3本もタイトルに「ライフ」とつく映画が公開される、というのは何かあるのでしょうか。(ただの偶然でしょうが、意味を感じなくもない。)
その後、事務所に行って、ひたすら作業。どうにか目処はついた、と思う。
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明日の上映:
●9月17日(土)19:30~
「首都圏路上ネットワーク」上映&製作者トーク
●場所:新・港村 スクール校舎(横浜市中区新港2-5)
(横浜みなとみらい線 馬車道駅6番出口[赤れんが倉庫口])
http://shinminatomura.com/access/index.html
●参加費:500円(参加費とは別に、新・港村パスポート料金が必要です。
一般当日 300円 / 大学生当日 250円 / 高校生当日 200円)
●問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
(045-228-7996 [ローポジション気付] )
jyouei@videoact.jp
諸々、いくつかの用事をしていたら、事務所に行くのが遅くなってしまった・・・・。で、今日、新作のクレジットを作った。これで本当の編集終わり。作る前から分かっていたのだけど、今回はクレジットがとても短い。いつもスタッフが少ないので僕の映画はクレジットが短いけれど、今回はひときわ短い。多分、「科学者として」ぐらいか・・。だからと言って長くするのも変なので、そのままにしておこう。それから、クレジットが短いので1枚1枚出すクレジットも考えたが、あまり雰囲気が合いそうにないので、無難にロールさせることにした。
午前中、昨日出来なかった、ニュースレターの発送作業。今回は会費納入の振替用紙を入れなければならず、やや面倒。メール便にて発送。
事務所に行き、新作の編集作業。細かい部分の修正を続ける。
夜、uplinkに行って『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』を見た。公開から随分時間が経ったけど、まぁ、僕には関係ない映画かな、などと思ったりしていたのだが、見てみると傑作でした!あまり予備知識なく見たのですが、冒頭からなかなかに入り組んだ、そして知的な構造のドキュメンタリー映画であることが分かる。なぜかと言えば、本作の監督はバンクシーというアーティスト。そのバンクシーがインタビューに答えて、「俺のドキュメンタリーを作ろうとしたやつのドキュメンタリーを作ることにした」と語る。文字で見たらややこしいので少し解説すると、本作にティエリー・グエッタという、古着屋のビデオカメラ好きが登場する。実質、彼が主人公。ティエリーの親戚にたまたまグラフティアーティスト(ストリートのアーティスト)がいて、面白そうだから彼のことを撮り始める。別に作品にするつもりもなく、撮りまくっているうちに、この世界では有名な(らしい、僕はよく知らなかった・・・)バンクシーと出会う。バンクシーは顔も出さないアーティストで普通、取材も難しいのだが、ティエリーは取材を許され撮影を始め、徐々に強いきずなで結ばれる。まぁ、ここまでが前半。被写体、という言葉は好きではないが、分かりやすいのであえて使うと、要するにドキュメンタリー映画の監督がいつしか被写体に入れ替わり、被写体であったはずのアーティスト=バンクシーが作ったのが本作、という構図。この入れ子構造が面白い。で、後半にはとんでもない展開が。<ネタバレ含む>ティエリーは意気込んでバンクシー(及びグラフティアーティスト)のドキュメンタリーを編集するが、これがとんでもない代物。まぁ、ありがちなザッピング風映像の連続。映画監督としての才能がないことに気付いたバンクシーは軽い気持ちで「お前もグラフティアーティストのなれば?」と言ったもんだから、ティエリーは本気にしてしまう。そこで、一世一代の大勝負。キャリアもないのにとんでもない大規模な個展を企画。映像を見ながら大笑いするのは、ティエリーあらためミスター・ブレイン・ウォッシュ(MBW、洗脳野郎!)の絵やインスタレーションがなんのオリジナリティーも感じられない、ポップアート(特にウォーホール)の出来の悪いイミテーションにしか見えないこと。これは二重の意味で悪い冗談みたい。僕はてっきり展覧会が大失敗する結末か、と思っていたら展覧会は大成功!嘘だろう、と口あんぐり。まぁ、少し前のアートバブル時代のせいもあると思うけど、現代美術の摩訶不思議さと言うか、いい加減さと言うか、これも悪い冗談としか思えない。かくして映画は思わぬ地点に着地する。・・・と長々と書いてきたけど、見終わってから演出も相当入ってそうだなあ、うさんくさいなあ、と思う部分も多々ある。でも、その演出も見事。「一体、どこまで本当?」と思ってしまう、虚実の曖昧さもこの映画の魅力だと思う。いやー面白い映画でした。
今日はバイオハザード予防市民センターのニュースレターを印刷しようと思い、某公共施設に電話したら、午後5時までふさがっていた。本当は、印刷→発送としたかったのだが、発送は明日に持ち越し。だから、その時間まで事務所にて新作の編集。細かい点をいくつも修正しなければいけない。今日のところは時間切れ。
午後5時からニュースレターの印刷。午後6時から『渋谷ブランニューデイズ』の製作委員会会議。