2008年春、渋谷ユーロスペースにてレイトショーされる
映画『船、山にのぼる」の監督・本田孝義のブログです。

本田孝義

2011/2/18 金曜日

幕末の探検家 松浦武四郎と一畳敷 展/第3回恵比寿映像祭

全然気づいていなかったのだが、INAXギャラリーで「幕末の探検家 松浦武四郎と一畳敷 展」というのをやっていて、明日が会期末と知って急に見たくなった。特に興味をひかれたのは”一畳敷”という建物のことだった。松浦武四郎という人のことも全く知らなかった。彼は幕末には蝦夷地を探検していて、アイヌ民族の様々な民俗を絵と文章で克明に記録している。同時に、北海道(この命名も彼だそうだ)の詳細な地図も残している。これらも展示されていた。一畳敷は文字通り一畳の書斎。展覧会ではさすがに実物の展示はないが(国際基督教大学に実物があるらしいのでぜひ見てみたい)写真パネルで立体的に再現されていた。この建築部材がふるっていて、有名な社寺仏閣の古材を集めて建てたそうだ。興味深い展覧会だった。

続いて東京都写真美術館に行って、第3回恵比寿映像祭 を見てきた。上映会も多数あるのだが、今日のところは展示映像のみを見た。作品数が多いので、個別の感想は省略。今年は”デイドリーム・ビリーバー”というテーマ(なぜこのテーマなのかは今一つ分からないのだけど)ということもあって、意識を拡張するような作品が多かった。一つ気づくのは、他の展覧会でもそうなのだが、最近、ハイビジョン作品が飛躍的に増えていて、大きな画面にとてもきれいな映像が映されていることが多くなった。確かに見ためは美しいのだが、同時に何かが失われているような気がしなくもない。それが何なのかは、まだ分からないのだけど。一つ印象に残った作家を書くと、最後に見たハルン・ファロッキの作品だった。戦闘の訓練にも、精神的に傷ついた兵士のケアにもバーチャルな映像が使われている様子を4面スクリーン(正確には2つの作品を直角に配して投影)で見せている。しばらく映像を見ながら背筋が寒くなった。映像を見てこんなに気味が悪くなったのは久しぶりだった。

未分類 — text by 本田孝義 @ 22:51:25

「ソーシャルネットワーク時代のシェアハウス~基礎から始める共同生活~」

今日は夜、Loft 阿佐ヶ谷に久しぶりに行って、「ソーシャルネットワーク時代のシェアハウス~基礎から始める共同生活~」というトークイベントを聞いてきた。シェアハウスって楽しそうだね、というところで終わらなかったので僕はよかったと思う。

未分類 — text by 本田孝義 @ 1:13:48

2011/2/16 水曜日

撮影

予定にはなかったのだが、急遽、午後から撮影。何も予定を入れていなくて助かった。

未分類 — text by 本田孝義 @ 21:44:20

2011/2/15 火曜日

「津山三十人殺し 最後の真相」

いきなりおどろおどろしいタイトルを書いてしまったが、「津山三十人殺し 最後の真相」(石川清著)という本を読んだ。僕がこの実際にあった事件のことを知ったのは、父からだった。父は津山市ではないが、岡山県の県北の出身で、映画『八つ墓村』(1977年版)が公開されて大ヒットしていた頃(映画自体も岡山県各地でロケされている)、「原作の小説にはモデルになった事件がある」と言っていたのだ。事件が起きたのは1938年だから、現場近くの出身であった父にとっては、幼少時生々しく聞いた話だったのかも知れない。それ以後、僕にとっても気になる事件になって、本を読んだり、雑誌の記事を読んだりしてきた。事件が起きた村には、父と一緒に行ったこともある。そんなことで、「津山三十人殺し」に関する最新刊を読んでみた。最初の方は、雑誌の記事の採録だったりして、ちょっと読みづらかったが、後半は読めた。本書の肝は、犯人と祖母の関係を戸籍から新たに考察した部分だろう。僕はかなり説得力があると思ったが、いかんせん、73年も前の事件なので、やはり解明できない部分、もどかしさもある。もうひとつは、事件の発端とも言われた女性が生きており、短いながらも話を聞いている部分だ。少々不満なのは、本書のタイトル。著者も最後でまだ調べることがある、と書いているのに「最後の真相」とは少しオーバーなこと。

未分類 — text by 本田孝義 @ 21:58:39

2011/2/14 月曜日

事務作業

今日は事務所に行って事務作業。淡々とした一日。

未分類 — text by 本田孝義 @ 21:17:45

2011/2/13 日曜日

風邪気味で・・・

朝起きたら頭が痛く、風邪気味。(本格的にはひいてないと思うけど。)出かけるのはやめにして、自宅で一日。

未分類 — text by 本田孝義 @ 22:53:36

2011/2/12 土曜日

第2回ニッポン建設映像祭

今日は”第2回ニッポン建設映像祭”に行ってきた。日本の近代都市の建設過程は、数多くの記録映画・PR映画に撮られてきたが、フィルムが劣化していたり、資料が残っていなかったり、意外とフィルムを見る機会はない。ちなみに、PR映画の場合は、制作当時も多くの人が見たわけではなく、株主総会の際に株主に見せたり、わずかにコンテストで上映されたりということしかなかった。(それでも、クライアントが大会社だから制作資金だけは潤沢にあった。)今回の映像祭を主催した、アンダーコンストラクション・フィルム・アーカイブ(略称UCFA)という団体は、建築関係の研究者などが設立した団体で、古いフィルムの調査・研究・保存を続けていくとのこと。その一環で、一般に公開する映像祭が企画され、昨年は大阪、そして今年東京での開催となったそうだ。竹橋のパレスサイドビル・毎日ホールは約200人の観客で熱気むんむん。約半数は建築関係者、約半数が一般ファンのようだ。上映されたのは4本。『パレスサイド・ビルディング』『国立代々木競技場第一体育館』(設計:丹下健三) 『蛇の目ミシンビル』(設計:前川國男)『中銀カプセルタワー』(設計:黒川紀章)。1本目はまさに上映会が開かれた場所。(今後の出来るだけ、その映画に出てくる建物で上映したいそうだ。素晴らしい。)国立代々木競技場第一体育館は有名な吊り構造の建築過程がよく分かって興味深い。蛇の目ミシンビルは、映画関係者は知っている人が多いかと思うが、2年前まで映画美学校があった片倉ビル(これも古い建築だった)の隣にあった建築。現在、両方、すでに取り壊されて再開発中だ。高層プレハブ建築の工法を丁寧に説明している映画だが、建築用語が結構出てきて、僕には不明な言葉が・・・。中銀カプセルタワーは、これもメタボリズム建築の代表作。前3本が大仰な音楽とナレーション、というこの当時のPR映画の技法で描かれているのに対し、この映画は建築家・黒川紀章と建築会社の技術者の座談会と建設過程を描いていて、工夫が見られる。この建物も、取り壊す方針がほぼ決まっている状態だ。今日4本を見て気づいたのは、建築雑誌や本では、完成した写真を見ることが多いわけだけど、建築過程を見るとまた違った面白さがある、ということだった。同時に、こうした映像のアーカイブは本来は国レベルで行われるべきもので、その辺は随分遅れているなあ、と思う。だからこそ、貴重な活動だと思う。

未分類 — text by 本田孝義 @ 23:22:12

2011/2/11 金曜日

雪が降る日は・・・

一日中、雪が降っている。つい出かけるのがおっくうになり、一日中自宅に。明日はどうか・・・。

未分類 — text by 本田孝義 @ 22:24:44

2011/2/10 木曜日

リサーチ/『平成ジレンマ』/会議

日中、都内某所をリサーチ。ある場所を探していたのだけど、大まかな情報しか聞いていなかったので、はたして見つかるか、と思いながら、まあ、街の雰囲気を見たい、ということもあったので、ぶらぶら探して歩いた。多分、ここに違いない、という場所を発見。

夕方、時間が微妙だったが、うまく時間があいそうだったので『平成ジレンマ』という、話題のドキュメンタリー映画を見た。簡単に書くと、戸塚ヨットスクールの現在を描いた作品。最近はかなり少なくなったと思うけど、時々、今でもドキュメンタリー映画は「正しい(と思っている)こと」を描くものだと思っている人がいる。そういう人はこの作品を見て、製作者たちが戸塚宏氏の主張が「正しい」と思って制作している、と誤解するかもしれない。この映画の中で戸塚氏は何度も体罰の必要性を語るが、製作者達はこの映画の中でその主張に煩悶しているさまが伝わってくる。そもそも、答えが分かっているようなことを撮っても面白くないわけで、疑問がある、あるいは問いかけがあるからこそドキュメンタリー映画は撮られるものだ。僕自身は戸塚氏の主張には全く賛成できないが、戸塚氏の姿を通して製作者達が今の日本社会を透かし見ていることはよく分かる。とにもかくにも、容易に咀嚼できない、見終わった後にどんよりと重いものが心に溜る映画であることは間違いない。

夜、VIDEO ACT!会議。

未分類 — text by 本田孝義 @ 23:52:15

2011/2/9 水曜日

『Kocorono』

今日は『Kocorono』というドキュメンタリー映画を見た。監督は川口潤。僕は川口監督の『77 BOA DRUM』が大好きでDVDも買った。その川口監督の最新作、ということで見に行った。本作の主人公bloodthirsty butchers、というバンド。僕はそれほど音楽に詳しくないので、聞いたことは(多分)なかったと思うし、バンド名をどこかで聞いたかも、というぐらいでバンドのファンではない。映画の中で90年代初頭の頃の話が語られ、確かにあの頃は日本の先鋭的なバンドがアメリカなどとつながっていて、この映画で名前があがるバンドのいくつかを僕も学生時代に聞いたことを思い出した。(だからもしかして、見たことがあったのかも、という気が少ししたのだった。)本作の映像は、普通に言えば「下手なカメラ」と言われかねないのだど、そこが一種、荒々しい、生々しい感情を生んでいることも確かなのだ。その生々しさがbloodthirsty butchersというバンドの音とどこか響き合っている、そんな気がする。決してコマーシャルな成功を手にしてはいないけど、硬派な音を奏で続け20年選手となったバンドの姿に胸が熱くなる。

未分類 — text by 本田孝義 @ 23:49:44

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