『Kocorono』
今日は『Kocorono』というドキュメンタリー映画を見た。監督は川口潤。僕は川口監督の『77 BOA DRUM』が大好きでDVDも買った。その川口監督の最新作、ということで見に行った。本作の主人公bloodthirsty butchers、というバンド。僕はそれほど音楽に詳しくないので、聞いたことは(多分)なかったと思うし、バンド名をどこかで聞いたかも、というぐらいでバンドのファンではない。映画の中で90年代初頭の頃の話が語られ、確かにあの頃は日本の先鋭的なバンドがアメリカなどとつながっていて、この映画で名前があがるバンドのいくつかを僕も学生時代に聞いたことを思い出した。(だからもしかして、見たことがあったのかも、という気が少ししたのだった。)本作の映像は、普通に言えば「下手なカメラ」と言われかねないのだど、そこが一種、荒々しい、生々しい感情を生んでいることも確かなのだ。その生々しさがbloodthirsty butchersというバンドの音とどこか響き合っている、そんな気がする。決してコマーシャルな成功を手にしてはいないけど、硬派な音を奏で続け20年選手となったバンドの姿に胸が熱くなる。