2008年春、渋谷ユーロスペースにてレイトショーされる
映画『船、山にのぼる」の監督・本田孝義のブログです。

本田孝義

2010/12/28 火曜日

YAKINIKU アーティスト・アクション in 枝川

今日は午後から、”YAKINIKU アーティスト・アクション in 枝川”に行ってきた。枝川には東京朝鮮第二初級学校がある。校舎の建て替えにともなって、旧校舎で様々なアーティストの展示・イベントなどが4日間行われる。枝川に朝鮮学校があることは知っていて、何本かドキュメンタリーを見たこともあった。が、行ったことはなかった。6年前に引っ越した、ここ錦糸町からはバス1本で30分ほどで行けるとこだった。校舎内は今までの授業の痕跡も残っていて、僕には読めないハングルがいっぱいあって、そういう空間での展示が幾重にも重層的な感覚を与えてくれる。見た作品個々の感想は省略しますが、いくつか気になった作品では、船のモチーフがいくつかありました。また、旧知の西中さんが、「マンホールの画家・チョ・ヤンギュ」の企画展示もやってました。新校舎への引っ越しの最中、というのも生々しかったです。本当は明日がイベントがいっぱいあるようですが、明日は行けそうにないので、今日、行ってきました。

未分類 — text by 本田孝義 @ 23:39:19

打ち合わせ/『9月11日』/『ピラニア』

ここのところ、諸般の事情で撮影が止まっていて、年末を迎えつつもそういう気分になかなかなれなかった。が、いくつかの偶然が重なって、今日、都内某所で打ち合わせが出来た。打ち合わせの前にはいくつかの懸念事項があったのだけど、おおよその筋道は見えたと思う。今後のスケジュールも大体固まりそうだ。細かい調整はあるとしても、先行きが見えてきて、これで年が越せそう。そんなわけで、世間でいうところの、今日が仕事納め、かなと。

事務所に行って、片づけ。大掃除というほどではないが、年末の締め。

さあ、帰ろうかと思ったが、ふと気づけば、ポレポレ東中野で見たい映画があったことに気づく。今日も珍しくはしご。

1本目は『9月11日』というドキュメンタリー映画。大宮浩一監督。9月11日と言っても、直接、アメリカのテロ事件とは関係ない。今年9月11日に広島で行われた介護を仕事にしている若者たちのトークイベントを中心にした作品。だから、撮影して3カ月で公開、というとんでもなく早い公開なのだ。僕自身はその早さにはそれほど意味を感じないけど。で、映画は介護に関する本音(と思われるもの)がポンポン飛び出して面白い。見る前は、トークばっかりの映画、と勝手に思っていたら、発言者の普段の介護の様子も短いながら撮られていた。もうひとつ、僕が面白かったのは、僕が今考えている映画の構造とかなり近い部分があったから。それにしても、出てくる人たちは30代が中心で、最近、どこに行ってもこの世代の元気がいい人たちに出会うことが多い。

次に、今日が上映最終日ということもあって井土紀州監督『ピラニア』を見る。「青春H」シリーズの1本だそうだ。Hとあるように、ちょっとHなシーンがある、青春映画、ってことなのだろう。映画を見る限り、かなり低予算の製作規模のようだ。所々、その製作体制が痛い。そして、率直に言って、僕は物足りなかった。ある意味、破たんなくよく出来てはいるのだけど、井土独特の毒、のようなものは薄い。もっとも、今までにあまり感じたことがない軽みもあって、そういうところは好きだ。(前にも書いたけど、僕は井土に滅茶苦茶な笑える映画を撮って欲しいのだ。)上映後のトークを聞いて、今のスキルが上がった状態で、井土の言うところの「夢」をどう描くのか、見てみたい。

未分類 — text by 本田孝義 @ 0:57:45