『キック・アス』
諸般の事情があって、年末と言えども、どうも精神的には不安定。だから、あまり重い映画は見たくない気分。そこで見たのは(映画ばっかり見てる・・か・・)『キック・アス』。アメリカではヒットしたようだけど、日本ではあやうく未公開になりそうだった。まぁ、大体、近年、アメリカでヒットしたコメディの公開本数がかなり減っている。僕はあまり見ていないけど、「笑い」というのは意外と国境を超えることが難しいのかもしれない。(多分、ある時期からアメリカのコメディに人が入らなくなったので、配給会社も配給しなくなったのだろう。)そんな中でも、ほとんど単館上映規模でぽつぽつ公開される映画もある。『キック・アス』をコメディ、と言うのは違うかもしれないけど。(よく考えると、日本で意外と観客が入らないアメコミの実写だから二重、か。)東京でも1館しかやってないから、さすがに満席。前置きが長くなったが面白かったです。それで終わってもいい映画です。何のとりえもない、ボンクラ高校生がヒーローにあこがれてコスプレ。本気で悪人退治に行けばボコられるだけ。でも、ネット上で大人気に。という、ヒーローものを等身大で描いている。その姿が可笑しくもせつないのだが、特筆すべきは、後に仲間になる、11歳の女の子、ヒット・ガール!おやじ(演じるはニコラス・ケイジ)に鍛えられただけあって、跳ねるは、撃つは、強い。そして、映像はちょっと血が多め。刃物で切りつければ、きっちり血しぶきが飛びます。ラスト近くの2つの銃撃戦はスタイリッシュな映像がかっこいい。