『ヘブンズストーリー』
今日はやっと(今週末で上映終了)『ヘブンズストーリー』(瀬々敬久監督)を見に行くことが出来た。上映時間4時間38分、の大長編。途中、休憩が10分はいる。その4時間38分が全く長く感じないのは驚異的だ。大体、どんな映画でもだれる、ということはあるものだが、張りつめた緊張感と物語の展開から一時も目を離せない。物語は全9章からなっていて、それらが有機的につながっている。話は簡単には要約出来ないけれど、大筋を書くと一家が殺され生き残った者たちが出会い、犯人が出会い復讐の先に何があるのかを描く。役者の方々の演技が素晴らしいし、撮影もいい。今作が「風景」の映画だとすれば、その風景は「団地」。新しい団地もあれば、閉山した鉱山の団地もある。あんまりうまく書けないのだけど、僕は傑作だと思った。久しぶりに映画らしい映画を見た、という充実した気分になった。