約1年ほど前、法政大学在学中、僕が所属していた映画サークルではないけれど、他の映画サークルにいたある方から、you tube上で、「今、こんなことをやってます」というメールをいただいた。もう大学を卒業して20年近く経つのによく覚えてくれていたもんだなあ、と思い嬉しかった。で、その彼がやっているのが「検見川送信所を知る会」という活動だった。最近、you tube上でイベント告知の映像を見てふと思い出し、今日、そのイベントに行ってみた。偶然だけど、先日はテレビ東京の「空から日本を見てみよう」を見ていて(総武線沿線だったので、うちの近所も映るかと思って)その検見川送信所も紹介されていた。
そもそも検見川送信所とは1926年に竣工した、日本初の国際放送をした場所だとか。1979年に閉鎖されすでに30年以上たち、廃墟のようになっているが、昨年、取り壊し騒ぎで有名になった東京中央郵便局を設計した吉田鉄郎が設計した建物ということもあって、保存活動が起きている。今日のイベントでは、第一部でニュース映像などの紹介とかつて働いていた方の歴史的な話。第2部では、昨年、千葉市長とともに中に入った映像が公開された。外見は少しいかつい感じだが、中はいかにもモダン建築の意匠を凝らした様子がうかがえる。丸みを帯びた通路、窓、階段の手すりなど魅力的。実物を見ることができたら、多分、かっこいい建築として話題となるのではないだろうか。保存に向けて、調査費用が計上されこれからまさに千葉市議会で審議されるのだとか。ビデオの中で市長も言っていたけど、僕が気になったのは、活用方法をいろんなアイディアを出しあったらいいなあ、ということ。歴史的建造物の保存運動は各地でおきて、実際、保存されたものも多いけど、保存するだけではなく、今、生きている人たちがその建物を使ってこそ意味があるように思う。今日、話を聞いて僕が個人的に思ったのは、かつて送信所だったのだから、現代の送信所のようにメディア・センターみたいな使い方が出来れば面白いなあ、と思った。
イベントの最後の方で発言されていたのが、建築ジャーナリストの磯達男さん。実は面識がなかったのだけど、「船、山にのぼる」に一瞬だけ映っている。こういう場でごあいさつ出来てよかった。