会議/「国立感染研は安全か」出版
今日は午後からバイオハザード予防市民センターの幹事会。いくつかの議題を話し合う。
数年前から編集委員会の方々が取り組んでいた、「国立感染研は安全か―バイオハザード裁判が予見するもの」(緑風出版刊)がようやく出版の運びとなった。僕も今日、実物を見て、形になって感慨深い。国内最大の病原体実験施設、国立感染症研究所(旧予防衛生研究所)が1992年に都心部のど真ん中、新宿区戸山に移転した。周辺住民や隣接する早稲田大学の教職員たちは病原体が漏れ出し災害が起きる=バイオハザードが起きることを懸念し反対運動を続け、移転阻止の裁判を起こした。(移転そのものは強行された。)2001年に「バイオハザード裁判」が出版されたが、その後、裁判は高裁・最高裁と進んだがその内容、加えてこの運動全体を総括する本を出し記録に残しておくべきだ、という機運が生まれた。そして今回の出版となった。多数の方々がいくつかの視点から文章を書いているのだが、僕自身は、直接この裁判のことを書いてはいなくて、映画『科学者として』を公開すると同時に、主人公・新井秀雄さん(元国立感染症研究所主任研究官)が同名の著書「科学者として」を出版し、所内で処分を受けたことから処分撤回の裁判を起こした、その裁判の経過を書かせていただいた。全体のページ数から言えば、ほんの一部、10ページ程度のものだが、記録として残せたことはよかったと思う。全体はまだ読んでいないが、かなり充実した本になっていると思う。