『インビクタスー負けざる者たちー』
今日はクリント・イーストウッド監督作『インビクタス―負けざる者たち―』を見た。イーストウッドはずっといい映画を作ってきたのはご承知のとおりですが、特に最近、立て続けに傑作を連発しているのはやはり驚くべきことです。今年80歳になるというのは信じられない・・。それにしても、この作品、ネルソン・マンデラ大統領、南アフリカでのラグビーワールドカップ、自国チームの優勝という、実話をもとにした話とは言え、ドラマチックな要素がいっぱい。だけれども、イーストウッドの演出は抑制されていて、一歩間違えば偉人伝+スポ根+ナショナリズムというベタベタな感動つるべ打ちになりそうなのに、いい意味で肩ひじ張らず、まっすぐに描いているのがよかった。こういう題材なら、つい力こぶが入って臭くなってしまいそうなのに。また、実物は知りませんが、モーガン・フリーマン演じる(まさに適役!)マンデラ大統領は偉大な人だと思うのですが、同時にユーモアもあってチャーミングなのも印象的。「赦し」が全体を貫くテーマになっているが、これは深くて重い。