2008年春、渋谷ユーロスペースにてレイトショーされる
映画『船、山にのぼる」の監督・本田孝義のブログです。

本田孝義

2010/2/13 土曜日

EARTH VISION 多摩

今日は午後から久しぶりに多摩センターのパルテノン多摩に行ってきた。僕の『ニュータウン物語』の上映応援や、『船、山にのぼる』では上映会を主催してくださった、<たえのは>の方々が関わっている、EARTH VISION多摩を見に行った。本祭のEARTH VISIONはもうじき開催されるが、多摩市でも映画を通して環境について考えよう、ということで始めて今年が6回目になるとか。最近、なかなか多摩方面に行けなくて、たえのはの方々にお会いするのは久しぶりだったのですが、みなさん元気そうで、こうして上映会が続いているのはいいなあ、と思った。今日は3本見た。まずはアカデミー賞をとったことでも話題になった、『つみきのいえ』。日本の短編アニメーション。手描きの映像が暖かくていい感じ。次に『映像詩 里山』。昨年劇場公開されたバージョンではなく、NHKスペシャルで放送されたバージョン。まあ、さすがNHKというか、嫉妬半分(?)で言えば、とんでもない特殊撮影をこれでもかというぐらいに使っていて、よく撮れてるなあと呆れつつ、そこまで必要か、とも思ってみたり。(もっと素朴な作品かと思ってました。)何せ、カブトムシの決闘が『マトリックス』ばりですから。もうひとつ、動植物を擬人化するのは好きではないので、擬人化した木のナレーションは嫌だった。もっとも、子供が見るには必要な工夫なのかも。(今日も子供がちょこちょこいました。)その後、ななやま緑地の会の相田幸一さんのお話。多摩ニュータウンに今も残る里山の話。規模は全然違うけど、僕の育ったニュータウンも山林を切り開いて造成されたので、興味深い話が多々あった。岡山の山陽団地の場合は、古墳を残す形で山林が残った。山陽団地の現状はよくわからないのだけど、多摩のななやま緑地の場合は下草刈りや間伐など丁寧な保全活動をされていることもよく分かった。休憩後、3本目に見たのは『サンゴが消える日』。これもテレビ番組だった。ニュースなどで時々、沖縄のサンゴ礁が危ない、という話は見聞きしていたはずだが、9割のサンゴ礁が死滅したと言われる海底の映像は衝撃的だった。この作品がいいのは、それでも、いや、だからこそサンゴを植え続けている金城浩二さんの姿を通して再生への希望を描き出している点だ。さすが、琉球朝日放送の作品。他にも上映作があったのだが、所要があったので帰宅。<たえのは>は「多摩映画好き、飲んで話そう会」の略なので、飲んで話せなかったのは残念だったけど、また次の機会もあるでしょう。

未分類 — text by 本田孝義 @ 20:56:20