劇団大樹第10回本公演「森蔭アパートメント」
今日は夜、劇団大樹第10回本公演「森蔭アパートメント」を見てきた。劇団大樹は『船、山にのぼる』でナレーションをしていただいた、川野誠一さんが主宰している劇団。と言っても劇団員がいるわけではなく、俳優である川野さんが好きな役者を集め、好きな戯曲をプロデュース公演する形式で、年に一度本公演を行っている。今回が10回目の本公演とのこと。いつ見に行くか少し悩みましたが、今回は初日に伺うことにしました。厚かましくも『船、山にのぼる』DVD発売のチラシを折り込ませてもらいました。開演前に内田真裕子さんのグロッケン演奏。内田さんは劇中でもマリンバを生演奏されていて、それだけでもとても贅沢な気持ちになりました。舞台の幕が開くと、舞台中央には大きな木のセットが。ちょっとだけ、えみきを思い出しました。一人の女性がひょんなことから森蔭アパートメントにやってきて、2週間を過ごす物語。川野さんはこのアパートの若き大家さん役。ひげを蓄えた姿に最初少し驚きましたが、慣れてくると大らかな役柄とうまく合っているように思いました。アパートの外観もどこか昭和の匂いを感じさせる趣。お芝居の舞台はこのアパートの中庭で繰り広げられるのですが、猫や幽霊も登場しどこかファンタジック。劇中、何度も中庭でお茶会・飲み会が開かれ、見ている僕も参加しているような楽しさがありました。生演奏のマリンバの心地よさもあって、終始、あったかく優しい気持ちになれる、そんなお芝居でした。