明日は「えみき伝承祭」
『船、山にのぼる』を見た方からよく聞かれるのは、「船は今どうなっていますか?」ということと「移植した巨木・えみきは根付きましたか?」ということ。特に、えみきの場合は、映画の中では移植のためのイベントをやったところまでしか描いていないので、気になる方が多いのだろう。マスコミ試写をやっていた時は、「どうなったか描かないと駄目だ」と怒っている方もいた。そうは言っても、あれだけの巨木、本当に根付いたかどうか、3~5年経たないと分からない、と灰塚の方も言っておられて、僕も昨年、多くの場所で上映した後には、新しい葉も出ていましたが、(余力でしばらくは新しい葉も出るそうだ)まだ根付いたかどうか分かりません、と答えてきた。それが、今年の春、ついに新しい葉が出なかった、と人づてに聞いた。どうも根づかなかったようだ、と。僕は当然悲しく、残念な気持ちがしたけれど、ああやってえみきを移植したことは決して無駄ではなかった、と思った。見捨てなかったことに意味はある、と思っている。だから今年上映したところでは、そのように話してきた。そして、明日はえみきの2世を植える、えみき伝承祭。僕は、お別れ会みたいな名前だったら嫌だなあ、と思っていたら、「伝承祭」というのはとてもいいなあ、と思った。何かを次に伝えていくこと。ドキュメンタリー映画だって同じこと。僕は明日、参加します。PHスタジオの方々と灰塚に行ってきます。