シルバーウィーク?
誰がどこで名付けたのか、今回の秋の連休をシルバーウィークと言うらしい。(敬老の日、にもかけてるんだろうな。)まったく馴染めず。その初日の今日は自宅で。
2008年春、渋谷ユーロスペースにてレイトショーされる
映画『船、山にのぼる」の監督・本田孝義のブログです。
原作を読んで面白かったので、映画も見たいと思って『火天の城』を見に行った。堂々の大作だった。安土城築城の話なので、美術も丁寧で迫力があった。よくよく考えてみれば、戦国時代の建築家の話とも言えるので、建築家の映画としても珍しいかもしれない。もっとも、原作を読んでいる者としては、原作が父と息子の話だったものを、男ばかりになって華がないと思ったのか、父と娘の話にしたのは違和感があった。そのせいもあって、異様な天守閣のデザインが決まる過程が省かれたのも少々残念。でも、全体としては満足。
(時代劇映画が多数公開される秋になりましたね。)
久しぶりに重松清さんの本「あの歌が聞こえる」を読んだ。一晩でさっと読めた。相変わらず、ずきずききて、ほろっとくるうまさは健在。(この本は週刊誌の連載から少し時間がたってまとめられた文庫オリジナル。)各章に印象的な曲が1曲描かれる青春小説。僕自身は昔あまり音楽を聞いていなかったり、重松さんと微妙に年齢が違っていたりで、曲自身にはあまり思い入れはなかった。けど、この小説は山口県が舞台なのですが、僕が育った岡山弁とかなり近い部分があったり、東京から見れば「田舎」と呼べそうな地理的距離があったりなど、「ああ、分る!」という感覚がいっぱいあった。小説は中学校から始まって、高校を卒業するまで。最後まで読み終わって、ああ、そういえば僕は高校の卒業式ってあんまり思い出がないなあ、ということを思い出した。そんなせいか、昔の友達が出てくる夢を見た。
最近、本屋をのぞいていたら、何やら面白そうな本を見つけた。井上章一著「伊勢神宮 魅惑の日本建築」という本だ。気になっていたところ、ひょんなことから今度の連休に伊勢神宮に行くことになり、偶然は重なるもんだなあ、と思って本を読んでみた。タイトルにあるように、建築的観点から伊勢神宮を考察した本である。僕自身は神社・寺建築には全く疎いのだが、面白く読むことができた。伊勢神宮はやはり特殊な存在であり、多くの建築史家・考古学者が様々な観点で論じてきた。そうした言説を丁寧にひも解きながら、時には厳しく通説を批判し、「純日本的建築」とされる神話を解体する。僕自身はどこまで妥当性があるのか、知識が少ないので判断がつかない部分が多いのだけれど、読み物としてはスリリングだった。
2年に一度開催される、山形国際ドキュメンタリー映画祭が来月8日から始まる。日程はずっと前からわかっていたにもかかわらず、いろんな事情が絡み合って、なかなか「よし、行こう」と盛り上がる気分になれないでいた。ぐずぐずしている間に、気がついてみればもう1か月を切っているわけで、宿泊先のことなど急に焦り始めた。まあ、いろんなことはありますが、やっぱり行かなきゃ、という気持ちになって宿泊先を探してみたのだが、めぼしいところは案の定空いていなかった。今回は全日程に行くのはもとから難しいと思っていたので、3泊の予定で探してみたものの、なかなか厳しい。少し目先を変えて、今まで泊まったことがない方面で探してみたところ、ぎりぎり1部屋空いていたところを見つけてすかさず予約。これでなんとか行ける、と思う。(少し心配なのはDVDの製作進行具合だったりするのだが・・・。)
今日は午後、弥生美術館に行って、「昭和少年SF大図鑑展」を見てきた。戦後すぐから昭和40年代ぐらいの雑誌に掲載されていた、多くの未来予想図を展示。まだ「科学の進歩」に夢を託せた時代。その予想図も華やかだった。多くの作者の絵を見ながら印象に残ったのは、絵がカラフルなことと一種独特な迫力があること。僕の世代では展示されているような絵とは時代的に微妙にずれがある。展覧会名はSFだけど、「空想科学」という言葉のほうが似合うし、なんだか懐かしい言葉だ。
その後、谷中・根津あたりを散策して帰宅。
斉藤美奈子著「誤読日記」読了。斉藤美奈子さんの本は好きで結構読んでいると思う。この本ではベストセラーから実用書、タレント本まで175冊の本を紹介。その突っ込みの入れ方が芸であり、面白い。特に僕は読まなそうな本がいっぱい紹介されているのも面白い。
昨日、つい「ピンチ」なんて書いてご心配をおかけしました。(おおげさな・・・。)詳細は書かなかったので、なんのことだか分らなかったと思いますが、ごく大雑把に書きますと、とある理由で10月末までにDVDを発売したいのですが、作業が間に合わない可能性がありました。今日、とりあえずそのピンチは脱出できました。(実際作業を始めるとどうなるか予断を許しませんが・・・。)