「伊勢神宮」
最近、本屋をのぞいていたら、何やら面白そうな本を見つけた。井上章一著「伊勢神宮 魅惑の日本建築」という本だ。気になっていたところ、ひょんなことから今度の連休に伊勢神宮に行くことになり、偶然は重なるもんだなあ、と思って本を読んでみた。タイトルにあるように、建築的観点から伊勢神宮を考察した本である。僕自身は神社・寺建築には全く疎いのだが、面白く読むことができた。伊勢神宮はやはり特殊な存在であり、多くの建築史家・考古学者が様々な観点で論じてきた。そうした言説を丁寧にひも解きながら、時には厳しく通説を批判し、「純日本的建築」とされる神話を解体する。僕自身はどこまで妥当性があるのか、知識が少ないので判断がつかない部分が多いのだけれど、読み物としてはスリリングだった。