2008年春、渋谷ユーロスペースにてレイトショーされる
映画『船、山にのぼる」の監督・本田孝義のブログです。

本田孝義

2009/6/19 金曜日

CORNELIUS:SENSUOUS SYNCHRONIZED SHOW

書こうと思って忘れていた。少し前にCORNELIUSのDVD「SENSUOUS SYNCHRONIZED SHOW」を見た。昨晩も見た。映像のことはおいておいて、演奏が素晴らしい。けれども、見ながら思っていたのは、一体全体、どこがどういいのかを表現するのはやっかいだなあ、ということだったりする。実は、アルバム「SENSUOUS」はあまり聞かなかった。音の実験具合が進みすぎて、それほど面白くは思えなかったのだ。けれども、このライブではそうした曲もバンドとしてこなれているので、実に面白く聴けたのが第一の驚き。で、CORNELIUSのやっていることは、現在のポップフィールドからすれば、相当ずれていて、変なことをやっていると思うけど、それらをちゃんとポップに聞かせてしまうところが面白い。特に最近ますます、歌詩とも呼べない、単語の発語でしかないような曲では、実験的というよりは実は意外と言葉を音としてとらえる、子供が初めて喋るような楽しさを持っていることに気づいた。ことほど左様に、相当変態的だが楽しい、という面白いライブDVD。

未分類 — text by 本田孝義 @ 23:42:36

『チョコレート・フィター』

ここのところどうもパッとしないので、スカッとする映画でも見ようと思って、ずっと気になっていたタイのアクション映画『チョコレート・ファイター』を見た。一にも二にも、主演女優のジージャーが素晴らしい。アクションシーンっていろんな見方があると思うけど、久しぶりに立ち姿が美しい人を見た、という気がする。もちろん、蹴りやパンチがカッコイイのだけど(あ、ムエタイアクションなのでもちろん肘打ち、ひざ蹴りも)、蹴った後、殴った後の立ち姿が美しいのだ。そして、ラストのビルの壁面を使ったアクションシーンには驚く。ただどういうわけか、面白い映画を見た時に感じる、背中がぞくぞくするような感じがなぜかしなかった。これは理屈ではなく生理的なものなので全く説明できない。この映画自体は間違いなく面白いのだけど。

未分類 — text by 本田孝義 @ 0:10:00