A&Mクルーズ
今日は気になるイベント・上映などが重なっていたのだが、自宅でどうしても受け取らなければいけない郵便物があり、諸々を断念。唯一、夕方から横浜市ザキ座で開催された、横浜国際映像祭2009のプレイベント「A&Mクルーズ」の第1回があったので行ってきた。今年11月、横浜市でかなり大きな映像関係のイベントがあり、それが横浜国際映像祭。ディレクターは元東京都現代美術館学芸員の住友文彦さん。今回の企画は、本イベントの前にいくつかのテーマを設けてより深く企画を構築していくためのものだそうだ。今日のテーマは「ローカル:横浜の写真/映画」。はじめは開港資料館調査研究員の斉藤多喜夫さんが横浜写真についてのお話。最も初期の写真の歴史を紐解きながら、これが本当に面白い。いくつも目から鱗が落ちた。次は、ヨコシネディーアイエーの笠原征洋さんのお話。僕は『ニュータウン物語』の時に、キネコ(ビデオからフィルムへの変換)でお世話になったので、今日のお話をぜひ聞きたかった。(ちなみに、先日見た、『小三冶』も笠原さんのお仕事だった。『船、山にのぼる』もヨコシネでキネコしているのだけど、こちらは横尾さんにお世話になった。)また、横浜と映像文化を語るなら、ヨコシネの業績も大切だと前々から思っていたので、ここから企画をスタートさせる目の付け所はさすがだな、とも思ったのだ。(今日のことは昨日知ったのだけど。)笠原さんは設立者・佐伯永輔氏のことをお話になり、飛行船による空撮(1923年、関東大震災前の貴重な映像)を見せてくださり、次に関東大震災の横浜の惨状の映像を映された。いずれも、新たな発見に満ちた映像。そして、次に戦前(1928年)のアニメ『文福茶釜』の上映。これがまた素朴なタッチが面白い。お二方のお話はとても充実したもので、聞きにいってよかったなあ、と思いました。