ああ、東京ビデオフェスティバル
今日、発表になったのだが、東京ビデオフェスティバル(TVF)からビクターが撤退することになった。今年で31回を数える、日本最大のビデオコンテスト、実質的にこの3月の表彰式が最後になる可能性が高い。残念。僕自身は応募したことはないのだけれど、一ファンとして本当に残念。随分前に、知人に連れられて表彰式を見に行ったのが最初で、それ以来、いくつもの作品に出会ってきた。ある時には、5日間ほどビクターのショールームに通って、過去の入賞作を延々と見せてもらったこともある。何が面白かったかと言えば、作者の年齢も性別もバラバラで、いろんな作品があったこと。小学生の作品に感動し、シルバー世代の作品に感心した。小学生には小学生にしか描けない世界があり、シルバー世代にはシルバー世代にしか描けない世界があった。(今年の優秀作品にはなんと80歳の方が作った作品がある。)こんなに幅広い作品が集まるフェスティバルはない。多分、100年後、「かつて日本はどんな社会だったか」と調べる人がいたら、TVFの作品を見るのが一番いいと思う。(外国の作品も多いのだけど、僕はあまり見ていない。)TVFのおかげで、日本の映像文化は確実に豊かになったはずだ。もちろん、これからも多くの人がビデオを作るだろうから、見ることは出来るのだけど、まとめて見れる機会はそうそうないだろう。