「オリンピックの身代金」
今日も相変わらず、ぐだぐだと。果たして社会復帰できるのでしょうか。
年末年始ということもあって、長めの本を読もうと思って買っていたのが「オリンピックの身代金」。長大なオペラを見ていたせいか、本のほうははかどらず、やっと今日、読了。1964年の東京オリンピックを「人質」にとる、サスペンス。僕のようなおっさんでも東京オリンピックは生まれる前だから、実体験としてはない。けど、いろんな人から、東京はオリンピックで変わった、という話は聞く。この小説の本当の主役は変貌していく東京。そこに爆弾テロをしかけるわけですが、登場人物に少し違和感。こういう設定なら、主人公は東大生じゃないほうがよかったのではなかろうか。捨て去られる民衆の代弁者、というのはやや類型的なような気がする。とは言え、最後まで飽きずに読むことが出来た。
話は違いますが、個人的には、今、東京都が莫大な予算を使ってやっている、オリンピック招致には反対です。吉田司さんが週刊誌で書評を書いていたように、40年経っても、この小説で書かれた世界と変わっていない・・・と思う。