2008年春、渋谷ユーロスペースにてレイトショーされる
映画『船、山にのぼる」の監督・本田孝義のブログです。

本田孝義

2008/5/21 水曜日

いくつかの雑用/「宇宙を叩く」

風邪は相変わらず治らないが、いくつかやらなければいけないことがあるので、事務所に行って雑用。

事務所って何度も書いているけど、6畳一間(風呂もないし、トイレは共同)の狭い部屋。前々作の劇場公開の際に、上映を手伝ってくれる人はいるし、チラシなどを置くところがないし(当時は住んでいた所も狭かった)、しょうがないから部屋を探して借りた。期間限定のつもりだったけど、なんとか毎月家賃を払いながら借り続けている。

杉浦康平著「宇宙を叩く」読了。図版も多く、さすがブックデザインの第一人者だけあって、デザインも美しい。建鼓と火焔太鼓をデザインの面から読み解き、太鼓がただ単に音を出す楽器ではないことを解き明かし実にスリリング。

未分類 — text by 本田孝義 @ 22:01:03

2008/5/20 火曜日

ついに・・・

風をひいてダウン。昼間休んで寝てました。気のゆるみが原因だろうな。

夕方には回復・・・したと思うけど。

未分類 — text by 本田孝義 @ 22:01:52

2008/5/19 月曜日

打ち合わせなど

今年も”平和のためのコンサート”が近づいてきた。一応、僕が舞台監督ということになっているので、今日は会場である牛込箪笥区民ホールにて打ち合わせ。昨年は、合唱団が2つ出演するは、セッティングがややこしいものがあるはで、進行を整理するだけで大変だったけど、今年はシンプルなのでそれほど大変ではなさそう。今年の出演者では、ぜひ、島筒英夫さんのピアノと語りを聞いて欲しい!と切に思う。島筒さんは全盲の方で、全盲者として初めて音大に進まれた方。彼が作る曲は暖かくて、きらきらしていて、合間合間の語りは面白くて、島筒ワールドが堪能できる、と思います。

その後、事務所に行って、名古屋のシネマスコーレに宣材を送る。次々に上映が決まったおかげで、手持ちのチラシが微妙な残部になってきた。多分、追加印刷しないといけないな。

相変わらず、今日も風邪気味。

未分類 — text by 本田孝義 @ 23:22:34

2008/5/18 日曜日

むむむ・・・・

なんだか変なタイトルを書いてしまったが、今日も、風邪気味で1日中家で休んでいた。どうも最近、風邪が治ったりまたひいたりと変な感じ。

気が緩んでいるからだろうな。

未分類 — text by 本田孝義 @ 23:31:12

2008/5/17 土曜日

編集会議/『ノーカントリー』

午前中、早稲田大学にて予研=感染研裁判に関する本の編集会議。ほぼ原稿が出揃ったところで、多少の詰め。いくつか自分が思ったことを述べた。せっかく出すのだから、いい本になって欲しい、と思うから。

その後、事務所へ。昨日終わった、シネ・ヌーヴォの上映。最終的な入場者数を知る。何はともあれ、お世話になったので劇場に電話して、お礼のご挨拶。昨日、書き忘れたけど、見てくださった方々、ありがとうございました。

時間がうまくあったので、見逃していた『ノーカントリー』を新宿で見る。ある時期からコーエン兄弟の映画って見なくなっていたのだけど(特に理由はなし)今作は見たかった。うまく言い表す言葉が見つからないけど(いい、とも、おもしろいでも違う気がする)見てよかった映画でした。いろんなところで語られているように、主人公とも言うべき殺し屋が、もう、素晴らしい。ここまで不気味で目が離せない「悪人」はちょっと記憶にない。静かな語り口ながら緊張感が持続し目が離せない。アプローチは違うけれど、僕は見ながらクローネンバーグの『ヒストリー・オブ・バイオレンス』を思い出していた。どうも、今のアメリカ映画は(クローネンバーグ本人はカナダ人だけど)、内なる得体の知れない暴力を描こうとしている映画が多数存在し、確かに今の時代に真摯に向き合おうとする映画人がいることを感じさせる。それに引き換え、今の日本はどうだろう。この映画、『ノーカントリー』だって、そう、バジェットがかかった映画には思えない。企画が通りにくい、というのは想像できるのだけど。

未分類 — text by 本田孝義 @ 21:49:45

2008/5/16 金曜日

ヒナタノオト/『靖国』/名古屋公開決定!/大阪最終日

今後の上映で行くことになる場所の電車の切符と飛行機のチケットをとる。

その後、上映・スタンプラリーでお世話になった、ヒナタノオトへ。前売り券も売ってくださったので精算。高橋朝子さんの作品展をやっていたので、しばし鑑賞・談笑。ご本人もおられた。聞けば、札幌在住とかで、シアターキノでの上映を見ていただければありがたいなあ、と虫のいい話をする。

さらにその後は渋谷に出て、やっと『靖国』を見る。この間の騒動についてはまたあらためてどこかで書きたい。もう混んでないかな、と思ってたら混んでました。映画館の前には警察が常駐している。相変わらず、ぴりぴりした雰囲気。

前にも書いたけど、監督の李さんとは以前一緒に仕事をしていたことがある。彼らが会社を作った時も知っている。彼の映画もだいたい見てきた。で、映画の感想。思っていた以上によかったし、力作だと思う。誤解を恐れずに言えば、僕は李さんの今までの映画はあまり好きではなかった。スタイリッシュなのはよく分かるのだけど、どこかかっこつけてる感じも持っていたのだ。だが、今作は、描かれた題材のせいもあって、スタイリッシュになりきれない、はみ出した部分が多々あり、そこがいいと思った。ただ、僕は冒頭とラストの音楽は重々しすぎて好きになれない。また、刀匠のシーンは重要なシーンになっているのだけど、想像するに、かなりあとに撮影されたのではないだろうか。騒々しい靖国神社の光景とうまく噛み合っていない、と僕は思う。ご神体の部分でつながっているように見せながら、どうもしっくりこない、という印象を持った。もっとも、監督の問いを誤解してテープをかけるシーンはドキュメンタリー映画ならではの出色のシーンとなっている。僕は靖国神社のシーンを見ながら、監督が「なんで?」と問いを発しているように思えた。「英霊よ、静かに眠ってください」と言いながら、騒々しい8月15日。復古的な軍国主義を批判するというより、なぜ、静かに祈れないのか、そう、問うているように思えたのだ。僕が最近思っているのは、日本がかつて戦争に負けたことを認めたくない人が多いのではないか、ということだったりするのだけど、8月15日のシーンにそんなことも思ったりする。それにしても、なんでこんなに品がないのだろう。多分、靖国神社が重要だと思っている人ほどそのことに気付かされるのではないだろうか。そんないくつものシーンを李さんは揶揄したり茶化して撮ってはいない。(意地悪い監督ならそうするだろう。)この映画にあるのは、なぜ、日本人はこういう精神構造をしているのだろう、という問いかけだ。

映画を見終わって携帯を見てみたら、留守電が。電話をかけたところ、シネマスコーレの木全さんからだった。以前から話があったのだけど、名古屋の公開が決まりました。7月19日(土)~25日(金)のモーニングショー。6月から7月にかけて、上映がけっこう決まった。ありがたい。

こんなことを書きながら、ちょうど、大阪での上映が終わろうとしている。長いようで短い3週間でした。シネンーヴォの景山さんはじめスタッフの方々、お世話になりました。非力な点もあったかと思いますが、感謝の気持ちで一杯です。

未分類 — text by 本田孝義 @ 22:10:24

何やかにやと・・・/『鳥の巣 北京のヘルツォーク&ド・ムーロン 』

細々とした雑事がいくつか。シネマテークたかさきには宣伝材料をさっそく送った。

夜、ユーロスペースにて『鳥の巣 北京のヘルツォーク&ド・ムーロン 』の試写。”鳥の巣”と言えば、もう、日本でも馴染みになったのだろうか、北京オリンピックのメインスタジアムのことである。ヘルツォークと聞けば「映画監督」と思う人は映画ファン、「建築家」と思う人は建築ファン、なのだろうか。ここでは後者、建築家。この映画は「鳥の巣」の建築を描くドキュメンタリー。2人の仕事の様子も興味深いが、やはり一番おもしろいのは「異文化」の接触・創造だろうか。ドキュメンタリー映画として丁寧に作られている。ただ、僕はこの2人の建築家の建物をあまり好きではない。だから”鳥の巣”もあまり好きではない。こればかりは好みの問題だからどうしようもない。(じゃあ、なんで見るのだと言われれば、興味はあるからだ。)

が、この映画の持つ意味・価値は、ここ数日で変わってしまった、と僕は思う。なぜなら、四川大地震が起きたからである。今日の新聞の見出しには、被災者1000万人の数字も載る。加えて、倒壊した建物の映像から、耐震構造の問題まで指摘されている。こんな状態で北京オリンピックはどうなるの?と単純に思う。やろうが、やるまいが、いずれにせよ、批判はおきる、と思う。そんな情勢だからこそ、”鳥の巣”の建築としての真価が問われるのではないか、と思うのだ。意匠としては色々語られるだろう。でも、多分、この映画は完結していなくて、この夏、どのように使われるかが、本当のラストシーンのような気がしてならない。だからこそ、見るべき映画なのだ、と思う。

もう一つ見ながら思っていたのは、なんで日本には建築家を描いたドキュメンタリー映画が少ない(ほとんどない?)のだろうか、ということ。少なくともこの10年、多分、後世に語られるであろう、建築がいくつも建った。だけれども、ドキュメンタリー映画が映画館で公開された、という話は聞かない。(テレビはチェックしてないからわかりません。)外国の建築家のドキュメンタリーが何本か公開されているのに・・。14人の日本の建築家が登場する『sur/FACE』も監督は外国人なんだよな。このへんも、日本の映像文化の貧しさを感じます。

そういえば(って、変な使い方だけど)、昨日書いた「次回作?」も、よく考えたら建築がらみの話でありました。どうなるか分かりませんが。

追記:岡山の友人・中村智道さんの新作『蟻』が完成したそうだ。http://nakamuragahaku.blog110.fc2.com/ この映像を見ただけで、悪夢的光景が分かろうというもの。東京では5月31日・6月1日に上映。見るべし。

未分類 — text by 本田孝義 @ 1:04:01

2008/5/14 水曜日

「黄金旅風」/高崎/リサーチ

飯嶋和一著「黄金旅風」読了。寡作な作家だけど、何冊か読んできた。本作も江戸時代を舞台にした小説だけど、時代にギリギリで抗う人物たちが骨太に描き出されていて堪能。600ページの大部も苦にならず。

ありえない話として書くのだけど、もし、映画化したい小説がありますか、と聞かれたら、僕は間違いなく「始祖鳥記」と答えるだろう。岡山では伝説的な”鳥人”幸吉が主人公、というのもあるかもしれない。もっとも、このスケールをそのまま映画にするのは、難しいだろう。岡山ではラジオドラマ化された、という話を読んだことがある。

シネマテークたかさきの茂木さんから電話。昨年、山形でお会いしたけど、ほとんど話はしなかった。もう、かなり前になるけど、『科学者として』を高崎映画祭で上映していただいた。体調をくずされて・・・と聞いていたので、元気な声が聞けてよかった。で、6月21日~27日、シネマテークたかさきで『船、山にのぼる』を上映していただけることになった。細かいことはこれからつめるとして、なんとか上映を成功させられるよう、出来ることをしなければ。

今後も、上映館が広がって欲しい、と思う。

夕方から夜にかけて、とあるリサーチ。(諸般の事情で具体的にはかけないのですが。)新作・・・になるかなあ。

未分類 — text by 本田孝義 @ 22:42:44

2008/5/13 火曜日

掃除/「おたまじゃくしはかえるのこ」

いつの間にか事務所ではいらないものが次々とたまり、かなり醜いことになっていた。とりあえず、いらないものをゴミ袋につめて、整理整頓。と、いきたいのだが、まだ整頓まではいかないなあ。

夜、知人である俳優の河原田ヤスケさんが出演されている芝居、「おたまじゃくしはかえるのこ」を見に行った。

余談であるが、河原田さんとは予研=感染研裁判の関係で知り合って、いまだにお付き合いをさせていただいている。『船、山にのぼる』でナレーターを務めていただいた、川野誠一さんをご紹介いただいたのも河原田さんだった。小柄でけっして派手な役者さんではないけど、味のある、こういう方がいないと芝居が成立しない、と思わされる方だ。

さて、今日見たお芝居は、あまり演劇に詳しくない僕でも名前は知っている、別役実作。言葉のおかしさが転がっていく部分が多々あり、こういうのが演劇の醍醐味なんだろうなあ、と思う。ブラックな笑いを誘いながら、繰り広げられるのは不条理劇。ラストの背筋が凍るようなシーンは秀逸だった、と思う。河原田さんの警官役もよかったなあ。

僕は演劇はあまり見ないほうだけど、学生時代には結構、無茶苦茶な演劇も見たなあ。そういうのもまた見て見たい、気もする。

未分類 — text by 本田孝義 @ 23:28:39

2008/5/12 月曜日

風邪ひいた・・/ラストスパート

なんかここ数日、こんなことばかり書いている冴えない(まあ、もともと冴えないか・・)ブログですが、どうも風邪をひいたみたい。急に寒くなったからかな。

「大阪ピンチ」と書いたせいではないだろうけど、土日は少し回復。いよいよ今週が最終週、ラストスパート、といきたいところ。

未分類 — text by 本田孝義 @ 21:34:16

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