予告編/試写状/『アース』
予告編がほぼ完成に近づいた、と思う。ユーロスペースにも確認してもらうことに。もっとも、2分の予告編とはいえ、35mm(ヴィスタサイズ)フィルム4本を作らなければいけないので、キネコの作業が待っているし、正直、制作費がそれなりにかかることになる。
事務所に行って、原田さんと今後のことを少し打ち合わせ。
さらに試写状を85枚追加で出す。
今日はどうにも久しぶりに(なにせ今年になってから映画館に行っていない・・・)映画館に行きたい気持ちが強くなって、早めに事務所を出てしまった。
見た映画は『アース』。CMもガンガン流れていた通り、ネイチャー・ドキュメンタリー。そして、昨週は全国の興行収入が1位となっていた。これは快挙だと思う。僕の知る限りでは、ドキュメンタリー映画が1位になったことはないのではないか。(随分前なら、『東京オリンピック』が1位だったことがあるような気がする。)『ディープ・ブルー』が予想以上にヒットしたこともあって、配給会社もかなり冒険したような気がする。その思惑は見事にあたった、と言えるのだろう。
さて、その中身。僕は結構、最近のネイチャーもののドキュメンタリー映画を好きで見てきた。また、音楽だけで構成された映像詩『バラカ』なども好きだったりする。この『アース』は、日本語吹き替え版で見たのだけど、ナレーションは渡辺謙。これが安定感があっていい。そして、最高度の映像技術を駆使した自然の撮影がさすがに美しい。特に、空から撮った映像がこの映画の肝。かなり高度から超防振機材で撮ったと思われるが、それにしても迫力ある映像が続出する。微速度撮影の映像も素晴らしい。多分、ネイチャーもののドキュメンタリー映画としては当分、この映画が最高峰になるのではないか。では、傑作かと言われると、ちょっと迷うところがある。何かが足りなくて、胸を打つ部分がもうちょっと欲しかった、というか。(何かというのが、まだ分からないのだけど・・。)もっとも、今この映画を見れる子どもたちは幸福だと思う。
ネイチャーもののドキュメンタリー映画がヒットしているのだから、日本のネイチャーもののドキュメンタリー映画の老舗、群像舎の作品なども注目されるといいんだけどなあ。