2008年春、渋谷ユーロスペースにてレイトショーされる
映画『船、山にのぼる」の監督・本田孝義のブログです。

本田孝義

2008/1/13 日曜日

納骨

今日は京都まで出かけて、亡き父の納骨。岡山ではすでに2ヶ所のお墓に入っているのだけど、浄土真宗の僧侶だったこともあって、大谷本廟へ納骨することになっていたのだ。元々納骨する予定だったということは(生々しい話ではありますが)火葬した時に3つの骨壷に分骨していた、ということであります。1周忌を目処に、今日の日になった、ということでもあります。ちなみに、大谷本廟は浄土真宗の開祖・親鸞聖人の墓所があるところ。

10時過ぎに京都について、妹家族、父の兄姉妹らの親戚と合流。岡山からの方がほとんどだけど、遠くは大分からもお一人。タクシーに分乗して大谷本廟へ。僕もこういうことはよく分からないから、叔父さんに言われるままに、受付で手続きを済ます。さすがに、納骨する人も多いと見え、かなりシステマティックに出来ている。納骨の証明書なるものも貰う。

しばし待った後、読経する場所で、読経と焼香。その後、別の場所にて納骨。聞くところでは、親鸞聖人の遺骨がある場所に納骨されるのだとか。厳かな雰囲気の中、近くには寄れず、遠くから見守るだけ。そこがまた厳かに感じられるところなのだろうけど。多分、父も喜んでいるのではないだろうか。

西本願寺近くの会館で、皆さんと昼食。しばし、父の話に。また、何人かの方が岡山映画祭で『船、山にのぼる』を見てくれていたので、映画の話も。「父に見せてあげたかったね」と言ってくださる。確かに、それは残念なことになった。父には病室で完成前の粗編集したものを見せたことを思い出した。そういえば、父は「お前のやってることは道楽だから」と病室で言っていた。僕は反論も何も出来なかった。今生きていたらなんと言っただろう。(まあ、同じかな。)

そんなことを思い出したりしながら和やかに。その後、西本願寺の本堂に行くと、大きな行事の真っ最中で、信徒の方が数千人はいたでしょうか。読経も数百人、音楽も生演奏で行うと完全にトリップ状態。お経が分からないこともあって、ついうつらうつら。

そのうち、皆さんの帰りの時間が近づき、再び京都駅へ行き、解散。僕も3時半頃、新幹線に乗りました。新幹線に乗ると、なんとなくほっとしたといいますか、肩の荷が下りたといいますか、安堵感がありました。多分、この1年間は今まであまり親戚づきあいをしてこなかったせいもあったり、父が僧侶をやっていた関係もあって、粗相がないように気を使っていたことがあったのだと思う。今日の納骨でとりあえずの一区切り。

本当は、奈良に住んでいる母にも会おうかと思っていたのだけど、時間が中途半端になりそうだったので、今日は諦めた。またいつか会えるさ、と思うことにする。(もう7年会ってないけど。)

未分類 — text by 本田孝義 @ 23:45:12