昨晩、「ブレードランナー」DVD-BOXが届いて、次の日は用事があるから、見るのは休みの日だなあ、と自制しようと思ったのだが、誘惑には勝てなかった。真夜中にメイキング・ドキュメンタリー「デンジャラス・デイズ」(なんと3時間半)を見てしまう。知った話も多々あるが、さすが当事者が語ると重みが違う。いくつか未公開のカットも入っていて、一番驚いたのはデッカードとレイチェルのラブシーンかなあ。でも、多分、もっとも珍しいのはハリソン・フォードのインタビューではないか。あれだけかたくなに『ブレード・ランナー』のことを語りたがらなっかたのに、このドキュメンタリーではきちんと答えてる。
ああ、やばいなあ、と思いながらなんとか起きて、メールなどをチェックしていたらいいタイミングで原田さんから電話。チラシの最終校正。でも、ユーロスペースと確認とれず。が、昼前に確認が取れて、晴れて印刷所に入稿。
午後2時、デザイナーの高木さんと鶯谷で待ち合わせて、山猫印刷へ。本当に久しぶり。(何せ考えてみれば映画館での公開は4年ぶり。)細かいことは僕は分からないので高木さんにお任せ。明日、色校正。なんとか間に合いそう。
帰り際、高木さんに昨日、灰塚の今井さんから届いたものを見てもらった。う~ん、フライングかもしれないけど、秘密を明かそう。
今回、ユーロスペースで前売り券を買ってくれた方先着50名に、”「灰塚でひろった山のもの」付ポストカードプレゼント”をすることになったのだ。ポストカードだけだとありきたりだから、何かいいプレゼントはないかなあ、と考えていたのだけど、一番いいのは灰塚現地のものがいいんじゃないか、と思って決めた。映画にも登場する今井純子さんに相談して、”灰塚の小枝”をサンプルで送ってもらったのだけど、さすが今井さん。小枝に葛の繊維(まさに映画に登場するシーンで作ったもの)を巻いてくださって、これがなんともおしゃれ。高木さんもいい、と言ってくれた。
原田さんにも確認してもらいたかったから、『パレスチナ1948NAKBA』という映画の試写会場がある新橋へ。原田さんはこの映画の宣伝も手伝うことになったのだ。ちなみにこの映画、フォトジャーナリスト広河隆一さんが作ったドキュメンタリー映画。広河さんと言えば、今の「DAYS JAPAN」ではなく前の「DAYS JAPAN」で予研問題のレポート(写真・文)で、新井秀雄さんを紹介していて、その記事が僕が『科学者として』を作るきっかけになったのだ。
だけど、今日は映画は見なかった。原田さんに「灰塚の小枝」を見てもらって、これでいきましょう、ということになった。さっそく、今井さんに電話して”小枝”を追加で頼んだ。
その後、サントリー美術館へ「鳥獣戯画がやってきた!」を見に行く。残り2日なのでどうしても見ておきたかった。平日の昼間なのに大混雑。なんとか鳥獣戯画だけはゆっくり見た。あの生き生きとした絵は一体なんだ?間違いなく漫画・アニメの原点。(アニメ、というのは絵巻物だから流れがあるからだ。)模写した作品も多数展示されているのだけど、時代が下るほど徐々に「劣化」していくのが不思議だ。いやー、見てよかったです。
時間が中途半端に空いたので、一旦事務所へ。
夜は、『ホッテントットエプロン・スケッチ』を見に行く。今日が最終日でなんとか間に合った。それにしても、七里圭監督。監督作3本が同時期に公開、なんてそんな監督はまずいない。これは快挙だと思う。今日は『眠り姫』も最終日なので、こちらにはいないだろうな、と思っていたら七里監督はシネマアートン下北沢にもいました。
で、映画。僕には少々難しかった。と同時に音楽が心地よくて(なにせセリフがない映画)つい、意識があちらへ。でも、頭の中で別の映画が流れるのはこの映画にふさわしい気もする。そんな夢うつつの不思議な体験だった。