ポケット・フィルム・フェスティバル/BankART
今日は夜、横浜に行く用事があって、ふと思い出して、それならちょうど近くでやっている、”ポケット・フィルム・フェスティバル”なるものに行ってみることにした。
このフェスティバル、要は携帯電話で撮った映画・映像祭、のような感じ。で、僕はコンペプログラム、テーマプログラム計45本、約4時間を見ました。ふー。いやー、さすがに解像度の低い映像を4時間見るのは疲れます。で、見る前から”携帯”というのが気になるわけで、果たして携帯で撮ることをプラスにした作品があるのか、というのがやはり関心事。見始めて、いやー、これは厳しいなあ、と思っていたのだけど、何本か面白かった作品がありました。「Electric wire play」という作品。これは街の電線を延々撮った作品。携帯の機動性が生きていて、次第にンーマン・マクラレンの作品のような美しさが出てくる。(もっとも、こんな作品、前にも見たことあるかも、とも思った。)もう1本は「携帯喧嘩」。子どもが兄弟げんか(もちろん、演出)しながら携帯で撮る、というパンクなアクション映画。この機動性も素晴らしい。ラストが「ノンフィクション」になるのも生きている。
テーマプログラムはさすがに映像作家などが撮っているため、「見える」作品も多い。その中で気に入ったのが「タイムカプセル」という作品。実は、携帯で撮るのはドラマに向かないなあ、と思っていたのだが、この作品は携帯の「記録性」をドラマに見事に融合させて、最後はふっと胸が痛くなる素晴らしい青春映画だった。
携帯映画に未来があるかどうかは、正直分からないけど、何か出来ることがありそうだなあ、とは感じた。
さて、そのあとはBankART1929へ行く。NYKが改修工事に入るため、牛島達治さんと丸山純子さんの展示が終了となり、そのさよならパーティー。僕はいまだにアート界隈のレセプションって苦手なのだけど、見たかったり話が聞きたかったりするから時々参加する。今日はお二人のレクチャーに加え、展示物の一部がプレゼントされ、なんだかとても幸せな気分になった。
そうそう、パーティーが始まる前に、今年夏、越後妻有で僕が撮影した、白井美穂さんの作品にやっと音楽がついたものを見せてもらった。なんとか形にはなったんじゃないか、と。聞けば、来年3月、新国立美術館で上映(展示)されるとか。映画公開とほぼ同時期だから、不思議な感じです。
パーティーの合間に、PHスタジオの方々と映画公開に向けての確認、打ち合わせ。慌しいけど、顔をあわせて話をすれば早いこともある。まあ、大変なこともいいことも打ち合わせできました。