2008年春、渋谷ユーロスペースにてレイトショーされる
映画『船、山にのぼる」の監督・本田孝義のブログです。

本田孝義

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2012/2/4 土曜日

北川貴好展/石川真生さんの写真展

今日は昼ごろ、歩いてアサヒ・アートスクエアに行って、「北川貴好 フロアランドスケープー開き、つないで、閉じていく」展を見てきた。アサヒ・アートスクエアと言えば、音楽や演劇などの劇場空間というイメージがあるが、アーティストに作品制作の空間を提供する試みを始めたのだそうだ。その第一弾がこの展覧会だそうだ。とても大きな空間なので、生半可な表現では空間に負けてしまうと思うのだけど、本展では繊細さと大胆さが絶妙ななバランスで成立させた空間に生まれ変わっていて新鮮だった。(ただ、個人的には洗濯機の武骨さに少し違和感があったのではあるが。)加えて、元々劇場空間だった特性を生かして、変化する照明が効果的に使われていて良かった。今後もどういうアーティストが作品を発表していくのか楽しみだ。(家から近いしね。)

その後、新宿のニコンサロンに行って「フォトシティさがみはら2011 プロの部入賞作品展」http://www.nikon-image.com/activity/salon/exhibition/2012/02_shinjyuku.htm#01 を見た。相模原市が主催している写真賞だそうだ。昨年のさがみはら写真賞を石川真生さん http://blog.livedoor.jp/ishikawamao/ が受賞した。昨年出版された「FENCES,OKINAWA」は出色の写真集だったので、こういう賞が与えられるのは当然だろう。展示されている写真は、撮られた時期は様々だが、米軍基地周辺の人びとの表情が米兵の姿も含めて生き生きと捉えられていて、人を撮り続ける石川さんの魅力が凝縮されてもいる。そしてさらに、photographer’s galleryhttp://www.pg-web.net/ に行って、石川さんの「港町エレジー」展を見る。石川さんの写真はどれも素晴らしいけど、僕はもしかするとこの「港町エレジー」がもっとも好きかもしれない。撮られた時期は少し前になるが、沖縄の港周辺に暮らす、沖中仕達の喜怒哀楽が生々しい。時には見ていて吹き出しそうになり、カッコいい姿があったり、酒を飲んで酔っ払った姿があり、喧嘩もあり、その場で一緒に呼吸している石川さんの息遣いも聞こえてきそうだ。僕は今や貴重な写真集を持っているのだけど、今回の展示では写真集に掲載されていないものも多数ある。あとのトークで聞いたのだが、東松照明さんが選んだものもあるそうだ。そのトークではかつて恋人だった沖中仕との関係を赤裸々に語っていた。(僕は2004年に一緒に展覧会を沖縄でやった時に、舞台となった場所周辺を石川さんと歩きながらインタビュー撮影をしたことがある。)それにしても、東京で3か所、横浜で1か所、同時に写真展が開催されている、というのは本当に素晴らしい、と思う。

未分類 — text by 本田孝義 @ 23:52:29

2012/2/3 金曜日

『傍~3月11日からの旅~』

今日は午後から、伊勢真一監督の最新作『傍(かたわら)~3月11日からの旅~』を試写で見た。伊勢監督が被災地に通っていることは聞いていたので、どういう映画になっているのかとても気になっていた。本作は宮城県亘理町で被災した伊勢監督の友人のシンガーソングライター苫米地サトロさんを震災後4日に訪ねていくところから始まる。このスタンスが多くの報道や映画と違った独特の関係の中から捉えられた被災地の映画になっている。と言っても、長年、優れたカメラマンや録音マンと仕事をしてきた伊勢監督だけあって、親しき仲にも十分な節度を持って接していることが画面から伝わってくる。そしてこうした節度が、他の多くの被災者を写す時にも感じられて、多くの方が容易に乗り越えることなどできない心の傷を感じている様が静かに伝わってくるのだった。そして本作の重要な部分が、サトロさんや友人たちが始めたFMあおぞらhttp://www.town.watari.miyagi.jp/index.cfm/22,0,126,html の活動だ。東日本大震災の後、最も身近なメディアとして各地で新しいコミュニティFMが生まれた。遠く離れた僕のような者は、なかなかその様子を知ることが出来ないのだけど、本作を見るとその様子を垣間見ることが出来る。特に胸を打つのは、月命日ごとに亡くなった方々の名前を伝え続けていること。ウトロさんや奥さんがこみ上げる涙を堪えながら、一人ひとりの名前を読み上げていく。市民メディアの活動や、メディア論を研究しているような方にはぜひ見てほしいと強く思った。そして、特筆すべきは、月と海の映像。伊勢監督の映画では、今までも月と海の映像は重要なイメージとしてよく描かれてきた。本作にも月と海が出てくるが、受け止める僕たちには、いろんな気持ちを投影して月と海を眺めるだろう。だからこそ、本作のクレジットでひときわ大きく映る月がいつまでも心に残ると思う。本作の一般公開はまだ決まっていないらしいけど、子どもたちよ!-いのちは生きるほうへ向かうhttp://www.facebook.com/kodomotachiyo というイベントと、大倉山ドキュメンタリー映画祭http://blogs.yahoo.co.jp/ookurayamaeiga/MYBLOG/yblog.html で上映される。

未分類 — text by 本田孝義 @ 22:47:55

2012/2/2 木曜日

『究竟の地 岩崎鬼剣舞の一年』

今日は夜、『究竟の地 岩崎鬼剣舞の一年』(三宅流監督)を試写で見た。なかなか読みづらいタイトルかもしれないが、「くっきょうのち」と読むそうだ。内容紹介をコピペさせてもらうと、岩手県北上市の岩崎、という農村地域に古くから伝わる民俗芸能、「岩崎鬼剣舞」(国指定重要無形民俗文化財)。1300年の歴史を持つ、と言われるこの芸能は、もとは念仏を唱えながら踊る「念仏剣舞」ですが、異形の面をつけて勇壮に踊ることから「鬼剣舞」とよばれています。一年間、鬼剣舞にたずさわる人々、その地域に生きる人々の姿を追い続けたドキュメンタリー映画。さすがに1年間追い続けただけあって、季節ごと様々な場面で踊られる鬼剣舞がたくさん出てくる。加えて面白いのは、伝統芸能、というと、つい高齢者が細々と続けているイメージがあるかもしれないが、小学生から高校生まで、皆楽しそうに舞っているのだ!だからこそ、小学校の閉校という、寂しい盆踊りでも皆が同じ踊りを踊って、ほとんどカーニバルのような場面が出来するのだった。そして、鬼剣舞は文字通り冠婚葬祭で踊られる。こうして見てくると、人の一生も、地域の季節も鬼剣舞とともに回っていることが伝わってくる。本作は2008年の作品だが、昨年の東日本大震災を受けて、昨年東北で巡回上映してきたそうだ。その思いが東京まで届いてほしい。

未分類 — text by 本田孝義 @ 22:39:59

2012/2/1 水曜日

『モバイルハウスのつくりかた』公式サイトオープン!

映画『モバイルハウスのつくりかた』の公式サイトがオープンしました。こちら。まだ、仮チラシを掲載しただけの、仮オープン状態ですが、徐々に内容を増やしていく予定です。このブログも移行予定です。

未分類 — text by 本田孝義 @ 22:26:22

2012/1/31 火曜日

坂口恭平さんとの対談

 下記のような対談イベントを行うことになりました。ぜひ、ご参加ください。

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建築家? アーティスト? 政治家? “0円世界実現”に向けて軽やかかつエネルギッシュに活動を展開する坂口恭平氏は3.11以降の新たなヴィジョンを提出している様に思えます。TPAMでも移動式住宅である「モバイルハウス」をTPAMディレクションとして展示する坂口氏。その「つくりかた」が映画『モバイルハウスのつくりかた』となり、今春上映されます。その監督と当人の対談です。

■出演:
坂口恭平(建築家/作家/画家/新政府内閣総理大臣)
本田孝義(映画監督)


□日時:2月10日(金)19:00開場/19:30開演
□料金:¥1,500(1ドリンク付き/メール予約できます) □場所:UPLINK ファクトリー http://www.uplink.co.jp/info/map.html

予約方法
このイベントへの参加予約をご希望の方は、
(1)お名前
(2)人数 [一度のご予約で3名様まで]
(3)住所
(4)電話番号
以上の要項を明記の上、
件名を「予約/2月10日『《対談》坂口恭平 × 本田孝義』」として、
factory@uplink.co.jpまでメールでお申し込み下さい。

未分類 — text by 本田孝義 @ 23:04:45

2012/1/30 月曜日

『MY HOUSE』

今日、ネット上で情報が出回っているが、坂口恭平原作・堤幸彦監督の『MY HOUSE』の上映情報が発表された。本作はかなり前から企画されていて、坂口さんの「TOKYO 0円生活 0円ハウス」「隅田川のエジソン」が元になっている。これからどういう反応があるのか、とても楽しみだ。僕の方のドキュメンタリー映画『モバイルハウスのつくりかた』はその坂口恭平さんが主人公。『MY HOUSE』の主人公のモデルになった、隅田川沿いに住む、鈴木さんも前半に登場します。こちらも、ホームページを作ったり、チラシ・ポスターを作ったりという作業に入って行きますが、監督自ら配給もやっておりますので、徐々に徐々に、という感じで進んでいくことになると思います。よろしくお願いいたします。

未分類 — text by 本田孝義 @ 23:40:42

「縮小社会の設計」

今日は夕方から、「縮小社会の設計」というシンポジウムを聞きに(そして仮チラシを撒かせていただきに)行ってきた。パネラーは藤村龍至、東浩紀、坂口恭平の各氏。詳しい内容をまとめてくれた方がいるので、興味がある方はこちらでどうぞ。それにしても、こういうシンポジウムを住宅メーカーのミサワホームが主催するのも、時代の流れでしょうか。

未分類 — text by 本田孝義 @ 0:06:53

2012/1/28 土曜日

シンポジウム

今日は午前中、バイオハザード予防市民センターの幹事会をやって、午後から、「いま話題のワクチンを考える」と題して、シンポジウム開催。講師は母里啓子さん。いつもより、会員以外の方が多数来てくれてよかった。母里さんは、長年、日本のワクチン行政を批判する活動をされてこられてが、最近のますますひどくなるワクチン行政に、本当に怒りと落胆を述べられたのが印象深かった。議論も活発で、なかなかいいシンポジウムになったと思う。

未分類 — text by 本田孝義 @ 22:11:47

2012/1/27 金曜日

『第4の革命』/『今日と明日の間で』

今日は上映が終わるドキュメンタリー映画を2本見た。仕事せずに・・とも思ったが、後々気になるのも嫌なので。

まず『第4の革命』を見た。簡単に要約知れば、世界中で進行しつつある、再生可能エネルギーの実情をレポートした作品。描き方は僕はあまり好きなタイプの映画ではないのだが、僕は内容にワクワクしていた。そう、再生可能エネルギーへの転換は僕らが思っているよりはるかに速く進んでいるのだ。特に印象に残っているのは、バングラディッシュの例。ノーベル平和賞を受賞したことで知られるムハマド・ユヌスが創設したグラミン銀行が紹介されているのだが、子どもたちへの教育で蓄電池の仕組みを教えているシーンがある。こうした教育はこれから日本でもやって欲しい、と思った。もうひとつ、忘れてはならないのは、数年前のデータで現在はどうなっているか不明だが、日本は再生可能エネルギーに関する世界特許の約半分を持っているのだ。今まではこのポテンシャルを十分生かしてきたとは言い難い。これを生かせば十分、イノベーションにも産業の発展にもなるのに・・・。

2本目は『今日と明日の間で』http://kyo-asu.com/top.html 。ダンサー、首藤康之のドキュメンタリー。恥ずかしながら僕はこのダンサーのことを知らなかった。宣伝用のチラシがとてもかっこよく気になっていたのだった。もっとも、フィジカルな映画は好きなのだけど。映画はいくつかの舞台と普段の稽古の様子、出身地・大分への再訪などから構成されている。時間軸をばらした構成がなかなか巧みだったし、決して分かりやすい、解説映画になっていないところが良かった。

未分類 — text by 本田孝義 @ 23:19:06

2012/1/26 木曜日

シンポジウムのお知らせ

<お知らせです> 

 ■冬期シンポジウムのお知らせ■

下記の通り、冬期シンポジウムを開催しますので、ふるってご参加ください。

 日時:2012年128日(土) 13:30~16:30

 場所:国立オリンピック記念青少年センター センター棟503号室(住所:東京都渋谷区代々木神園町3-1)(交通:小田急線 各駅停車 参宮橋駅下車 徒歩約7分)

入場無料

テーマ:いま話題のワクチンを考える

 講師:母里啓子(もりひろこ)氏(元国立公衆衛生院疫学部感染症室長)

   (著書:『インフルエンザワクチンは打たないで』

    『インフルエンザワクチンはいらない』など)

いま話題の(新型)インフルエンザ、ヒブワクチン、子宮頸がんワクチン、ポリ生オワクチン、肺炎球菌ワクチンの副作用などの問題点を検討し、ワクチン接種を考えている人に判断材料を提供する。講演のあと、討論を含めて、ワクチン接種で悩んでいる個人的な質問をすることも可能です。講師のほかに、「ぬれマスク」の発案者として有名なバイオハザード予防市民センター代表の臼田篤伸博士がパネラーとして参加します。充実したお話と討論が期待できます。ぜひご参加ください。


未分類 — text by 本田孝義 @ 23:19:39

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