2008年春、渋谷ユーロスペースにてレイトショーされる
映画『船、山にのぼる」の監督・本田孝義のブログです。
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2012/1/5 木曜日
今更のようですが、なぜか見逃していた『100000年後の安全』を見た。昨年末にはすでにDVDが発売されている。フィンランドで世界で初めて建設されている、高レベル放射性廃棄物の最終処分場を描くドキュメンタリー。冒頭、地下の坑道を進む映像からして美しい。そう、この施設自体はとても「美しく」撮影されている。一方、数人のインタビューで語られる、高レベル放射性廃棄物、10万年埋蔵する話、未来の人類にどう危険性を伝えるか、という話は、最初、まるでブラック・ジョークのように聞こえ、その後、ホラー映画のように恐ろしくなり、最後には不条理劇を見ているような錯覚すら覚えるほどだった。でも、それが現実だ。付け加えるなら、本作は、未来の人たちに向けて語る、という形式をとっている。僕は、子どものころから、放射性廃棄物の問題が解決しないのに、原発を稼働している状態がどうしても理解できなかった。福島第一原発でこのような事故が起きて、いまだに推進しようとしている人たちは、必ず廃棄物をどうするのかをセットにして語って欲しい、と思っている。少なくとも僕が見聞きしている範囲では、セットにして語っているのを聞いたことがない。
未分類 — text by 本田孝義 @ 22:44:37
・・・と言っても、事務所に行って、年賀状の整理やその他諸々の事務整理をした程度ではあった。
未分類 — text by 本田孝義 @ 0:53:01
2012/1/3 火曜日
今年の映画初めは『ミッション・インポッシブル:ゴースト・プロトコル』。今までの3作品は劇場で見ていない。テレビ放送していたのを見ただけ。じゃあ、なぜ新作を見たかと言うと、監督のブラッド・バードに興味があったから。知っている人は知っていると思いますが、この人は今までアニメの監督だった。どの作品も好きだった。だから実写を撮る、という部分に興味がわいたのだった。映画は普通に面白いアクション映画だった。もし、過去3作との違いを見つけるとすれば、ちょっと息抜き的な、少し笑えるシーンが加味された部分だろうか。(その辺はサイモン・ペッグが出演しているから、という部分かもしれないけど。)冒頭、少し古い、007のような感じを受けたのだが、核兵器をめぐる駆け引き、という話も一昔前の007っぽい感じもある。(まぁ、元のテレビシリーズがそうだ、というのもあるのかもしれないが。)スピルバーグがアニメを作り、ブラッド・バードが実写映画を作り、この交錯した感じは何かの地殻変動か、などと思っていたのだが、どうもそういうことでもないみたい。
未分類 — text by 本田孝義 @ 23:02:29
今日は一日中、家に居ることにする。つらつら本を読む一日。
未分類 — text by 本田孝義 @ 0:24:15
2012/1/1 日曜日
あけましておめでとうございます。今日は昼過ぎから、隅田川七福神めぐりに行ってきた。錦糸町に引っ越してから、初詣の定番になってきている。(行けなかった年もあるけど。)七福神を祀った隅田川沿いの神社・寺7か所を回る。同時に、ご分体を購入して、船と七福神を集める。途中、地震が発生し、一瞬、緊張が走る。大体、3時間以上かかって回り終わった。新作の公開がうまくいくよう、お願いをする。今日は元旦だが、同時に映画の日でもあるので、映画を見よう、と思っていたけど、寝坊をしてしまってすっかり遅くなったので、映画を見ることを諦めた。新年早々、ひよった。
帰宅後、年賀状を出していなかった人からも年賀状が来ていたので、3通、年賀状を出した。
未分類 — text by 本田孝義 @ 18:40:48
2011/12/31 土曜日
今日はとうとう大晦日ということで、簡単に今年1年間を振り返ってみることにしよう。
2011年
1~3月:『モバイルハウスのつくりかた』の撮影が断続的に続く。 3月11日:東日本大震災。映画の主人公・坂口恭平さんが熊本市に移住したことで、撮影が迷走。 4月:映画の終わり方が見えない中で第一次編集を始める。5,6月頃まで。 7月:ゼロセンターにてクランクアップ。第二次編集を進める。 8月:岡山にて美術展「朝鮮学校ダイアローグ」参加。8~10月、VIDEO ACT!として横浜の”新・港村”に参加。 9月:ほぼ編集完了。 10月:ヒポ コミュニケーションズにて録音作業。映画完成。 11月:ユーロスペース支配人向け試写。 12月:関係者向け試写。
こう書くと順調に進んだように見えますが、まぁ、大雑把に書くとこうなるだけですね。来年はいよいよ、公開・上映に進んでいきます。
それでは皆さん、よいお年を。
未分類 — text by 本田孝義 @ 9:45:28
2011/12/30 金曜日
今年の映画見納め。今日が上映最終日だった『子どもたちの夏 チェルノブイリと福島』を見た。見始めたら、どうも音の調子が悪い。一度映写を止めて再開したが、直らず。急遽、機材を変えて(デッキを変えたと思われる)頭から再スタートしたのはいいが、少し見ていた映像がきれいなハイビジョン画質だった(Blu-rayでの上映と思われる)ことと比較すると明らかに悪い画質。(多分、DVDの上映と思われる)映写トラブルはありうることとは言え、見納めで起きたのは少々残念。それでも、バックアップのDVDが用意してあったのはよかった。自分の上映でも気をつけなければ。さて、本作は、もともとチェルノブイリ原発事故から25年経ったことで企画されていたドキュメンタリー映画だったらしいのだが、3・11の福島第一原発事故によって、内容を変えて、福島のその後を並行して描く作品にしたそうだ。冒頭のナレーションに嫌なものを感じたのだが、その後、その感じは払しょくされていった。映像も美しく、特にウクライナのシーンは柔らかい光が印象に残った。当時、子どもたちの強制避難を進めた国会議員の証言はとても重い。当時も危険性を認識していない議員も多かったようで、強制避難も一筋縄ではいかなかったようだ。また、チェルノブイリで働いていた人びとも登場する。一方、福島県ではいわき市に住む母子が描かれている。とにかく、放射能の不安を抱えながら、悩み、試行錯誤しながら、生きていこうとしている姿にじんとくるものがあった。特に、ウクライナの子どもといわき市の子どもが公園で遊ぶ姿はとても印象深い。静かな音楽とともにいい映画だと思った。この作品が見納めでよかった。(映写トラブルはあったけど。)
未分類 — text by 本田孝義 @ 23:08:10
どうも今年はいろんな電化製品が壊れる年のようだ。最近、あまりCDを聞いていなかったのだが、ふと電車内でも音楽が聴きたくなって、CDウォークマンをリュックから出した。そう、僕はいまだにポータブルCDプレイヤーを使っていて、重いなと思いながらリュックにはCDを数枚入れて持ち歩いていたのだ。そしてそのCDウォークマンがついにうんともすんとも言わなくなった。家電量販店ではもはやCDウォークマンは置いてすらいなかった。しかたがない。どうも馴染めないのだが、新しいウォークマンを買うことにした。いちいちCDをコピーするのが面倒だ、と思いつつ、最近はダウンロードする人が多いのだろうなあ。
未分類 — text by 本田孝義 @ 0:39:37
2011/12/29 木曜日
今日は、昼間、大掃除の続きをして、夜、『オバアは喜劇の女王』(監督:出馬康成)というドキュメンタリー映画を見に行った。この作品は、沖縄で「喜劇の女王」と呼ばれている、仲田幸子さんのドキュメンタリー。僕は本作にも少し登場している、写真家の石川真生さんの写真集で仲田さんのことを知ったのだが、沖縄では超有名人らしき仲田さんの芝居を見たことがなく、正直、その魅力は分からなかった。本作を見て、その謎が少し解けた。冒頭、長々と芝居の一場面が映されるのだが、腹を抱えて笑ってしまった。いやー、すごい。もっとも、仲田さんの芝居は沖縄の方言でやるので僕など何を言っているかさっぱり分からない。字幕が付いているので内容は理解できたのだが。実はこうした沖縄方言は沖縄では若い世代でも分からないらしい。(ガレッジセールのゴリがそうしたことを語っている。)映画は多くの人のインタビューから仲田幸子の魅力を浮かび上がらせている。今や孫も劇団員で仲田一族、のような雰囲気だ。芝居の作り方で驚いたのは、台本がなく全て仲田幸子からの口頭だということ。方言の微妙なニュアンスはこうした方法でないと伝わらないのかもしれない。よく常套句で「笑いと涙があり」なんて言うが、芝居の断片を見た感じからまさに「笑いと涙」の芝居なんだろうなあ、と思った。映画を見始めた時は、少々ルーズな撮影に、どうしたものか、と思っていたのだが、見終わってみると、あまりかちっとした撮影では逆に魅力をそいだかも、とも思った。だからこれでよかったのかもしれない。とにかく、久しぶりに元気が出るドキュメンタリー映画だった。昨日から今日にかけて、沖縄ではバカな役人が醜いことをやっているが、そういう役人こそこの映画を見た方がいい。
未分類 — text by 本田孝義 @ 0:51:09
2011/12/28 水曜日
今日は自宅の大掃除。とは言うものの、現実的には大片づけ。今日はとにかく机周りを片づける。毎年のことだが、意味もなくため込んだ映画のチラシをガンガン捨てていく。そうしていると、見ていないドキュメンタリー映画もいっぱいあることに気づく。近年はドキュメンタリー映画の公開本数が多くて、はなから諦めているのもあるのだが、優先順位としては海外のドキュメンタリー映画よりも、日本のドキュメンタリー映画を見ることが多い。かと言って、ハリウッド大作も見ているので、まぁ、見てないドキュメンタリーが増えてしまうのだった。ふと、自分の新作が多くの人にとって見なかった映画になる恐怖を感じた。今日の片づけはここまで。
上に書いたようなことを思ったからではないのだが、どうしたわけかこの年末、公開期間が短いドキュメンタリー映画が何本も公開されていて、いったい何が起きたのか、と思うような状態。で、今日は『3.11日常』http://www.311everydayliving.com/(監督:わたなべりんたろう)を見た。僕が特に気になっていたのは、わたなべ監督が自らクラウドファンディング(ネットで資金を募る方法)で製作資金を調達して作っていたことだった。僕みたいにインディペンデントでやっている者にとってこうしたやり方は参考になる。さて、映画の方は基本的にインタビュー映画。一番出てくるのは小出裕章さん。わたなべ監督の質問・感想が1枚テロップで出るのだが、僕はどうもそのリズム感に乗れなかった。特に前半は、字幕が饒舌で、小出さんの話をもっと聞きたい、という欲求不満が残った。他に女優の水野美紀さんソウル・フラワー・ユニオンの中川敬さん、高橋健太郎さん、19才~22才のハンストを行った若者たちが出演。そこに所々、小出さんの話が串刺しになっている。各々の話はとても興味深かったのだが、全体の束ね方が少し弱い気がした。各々の話がもう少し絡んでくると、違った光景が見えたかもしれない。それにしても、短期間で編集して公開までもっていったわたなべ監督のパワーには感心する。ただ、年末の1週間だけの公開、というのはちょっと残念な気がする。
未分類 — text by 本田孝義 @ 0:32:19
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