2008年春、渋谷ユーロスペースにてレイトショーされる
映画『船、山にのぼる」の監督・本田孝義のブログです。

本田孝義

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2008/2/19 火曜日

コメント/打ち合わせ/『全然大丈夫』

すでにホームページに掲載してあるけど、建築評論家の五十嵐太郎さんがコメントをくださった。今日は、日比野克彦さんからコメントが届いた。夜には、『チーズとうじ虫』の監督・加藤治代さんから。(近々ホームページには掲載されると思います。)

これらのコメントは3月頭に出す、チラシとは別のフライヤーに掲載予定。

そんなこともあって、パンフのレイアウトのこともあって、デザイナーの高木さん、原田さんと打ち合わせ。パンフはチラシと同じく、横向きになりそう。

夜、気になって気になって仕方がなかった『全然大丈夫』を見に行く。見終わって複雑な気分になった。少なくとも、全然大丈夫、とはならなかった。

こういうことを書くのは監督の藤田さんにとっては不本意かもしれないけど、やっぱり書き留めておこう。僕より少し上の世代の自主映画のヒーローが石井聰互ならば、多分、僕らの世代(僕より年齢は少し上だけど)のヒーローは藤田秀幸だった。少なくとも僕は今までに「この人は天才だ」と思った監督は藤田さんだけだ。それぐらい『虎』も『遠足』も『クラゲ釣り』も学生時代に見た強烈な映画だ。その後、大人計画で映像を発表しているのは知っていたけど、僕は見ていない。映画館で見れたのは『グループ魂のでんきまむし』だった。これも爆裂した映画だった。日本映画がつまらないとしたら、藤田さんが映画を撮ってないからだ、と思ってきた。

だから、その藤田さんが(名前を”容介”に変えたみたいだけど)ついに、遅すぎる商業映画デビュー。これは見ないわけにはいかない。で、やっと見た。面白くないわけではない。多分、かつての藤田さんと比較するほうが間違っているのだろう。でも、僕はやっぱり「暴走」して映画が爆裂する藤田さんも見てみたかった。これは作家の成熟なのだろうか。(これも変な言い方だな、十分、毒はあるのだから。)少なくとも、心境の変化はあったようだ。途中から僕には長く感じられた。くすくす笑えるのだけど、そのくすくす感の持続が心地いいか、飽きるかは微妙なところだろう。

でも、僕はやっと藤田さんの映画を映画館で見れたことが嬉しかった。これから年に3本ぐらい撮って、日本映画をかき回して欲しい、と僕は思う。

未分類 — text by 本田孝義 @ 0:38:27

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