『板尾創路の脱獄王』
『板尾創路の脱獄王』を見た。面白かった。面白い、という噂は聞いていたけど、どこか疑ってた。見てみたら、面白かった。びっくりしたのは、とてもソリッドな映画だったこと。何せ、監督・主演の板尾創路は、全くしゃべらない。(1シーン、唐突に歌を歌うシーンはありますが。)もちろん、周辺の看守達はしゃべりますが、それも必要最低限ほど。ひたすら脱獄の様子を何度も見せながら全くだれることがないのは、映画としてちゃんと撮られているから。そして、昭和初期の設定だからというだけではなく、縦書きのタイトルも含めて、どこか昭和の匂いがする。確かに昭和時代には、2本立ての1本に、こうした小粒でも面白い映画があった気がする。ラスト近く、監獄島に行くのはちょっとやりすぎかなあ、と思っていたのだけど、全ての謎が判明するちょっといいシーンの後の「オチ」は反則すれすれで大笑い。
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