『こまどり姉妹がやって来る!ヤァヤァヤァ!』
音楽ドキュメンタリー映画を精力的に作り続けている、アルタミラ・ピクチャーズの第6弾がこの『こまどり姉妹がやって来る!ヤァヤァヤァ!』。見終わって思わず、「よっ!お見事!」と声をかけたくなるようドキュメンタリー映画だった。こまどり姉妹は、僕自身、ほとんど見た記憶がないのだが、この映画を見て、70歳を超えて今もかわいいのが印象的。映画は冒頭、こまどり姉妹の生い立ちを古いフィルムをふんだんに使って追いかける。これがまるで昭和史に重なるように見えてくる。ちょっとびっくりしたのは、彼女たちは北海道の炭鉱出身だった。(先日見た「炭鉱展」との不思議なつながり。)東京に出てきてからも、山谷に住み、浅草で流しをしていたエピソードも興味深い。若き日の歌も自伝的で、演歌でもなく、民謡でもない、民謡的歌謡曲と言えばいいのか。人気絶頂気からの転落・苦悩の日々の話が胸を打つと同時に、その後、たくましく復帰して歌い続けている姿はかっこいい。こういう言葉はないのかもしれないけれど、「歌謡ドキュメンタリー」とでも言いたくなる映画だった。
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