国立メディア芸術総合センターって・・・
「アニメの殿堂」「国営漫画喫茶」と揶揄される、国立メディア芸術総合センター。補正予算で117億円という巨額な建設予算が通ったことで、無駄遣いという批判が噴出。そういうニュースを見聞きしながら、本当に無駄なのか、というのが気になっていた。結論から言えば、今の構想では無駄になる、と思う。また、社会保障などが削られている現状からすれば、無駄だ、と思う人が多いのも事実だろう。けれども、僕はアーカイブ機能をきっちりと持つのであれば、将来的に必要な施設だと思う。美術館や博物館は作品を見せることだけが仕事ではなくて、作品を収蔵し研究することが重要な要素だ。「メディア芸術」となると何を扱うのか分かりにくいが、少なくともマンガの原画やアニメのセルなどは今ではどんどん散逸していると思われるので、公的な機関が収集・収蔵することには意味がある、と思う。ただし、週刊文春の記事で笑ってしまったのだが、117億円の予算には収集費が入っていないそうだ。これでは「ハコもの」と言われてもしょうがない。作者との著作権との関係など解決しなければいけないことが多くありそうだから、まずは計画を白紙に戻して、マンガやアニメなどの資料収集・アーカイブをどうするのかをきちんと構想してからでも遅くはないと思うのだが。
トラックバック URL :