「強欲資本主義 ウォール街の自爆」
「強欲資本主義 ウォール街の自爆」という新書を読んだ。現在進行中の「世界恐慌か?」という状況がアメリカの金融危機から発していることが連日ニュースで報道されていて、「なんでこうなった?」という興味がありました。多分、少し前の自分では景気が悪くなることなどからの関心だったと思うのですが、一生縁がないと思っていた「証券」をひょんなことから持つことになって(前にも書きましたように亡くなった父の遺産相続の関係です)、おもいっきり「金融危機」と直結することになってしまったわけです。で、どうしてこうなったのかをウォール街に働く著者が分かり易く解説したのが本書。分かり易く、ではあるのですが経済問題に疎い私はそれでもところどころ分からないことあり。それでも、ウォール街がいかに無茶苦茶な論理で動いていたかはよく分かった。それを日本も真似したものだから、末端の僕のようなものもまんまとその網にかかってしまったわけです。多分、アメリカではテレビなどでいろんな特集をやっているのでしょうが、いつか面白いドキュメンタリー映画を見ることは出来るでしょうか。少し前に『ザ・コーポレーション』という、企業そのものを分析したドキュメンタリー映画がありましたが、この本を読むと、悪い企業もまだ可愛く思えるほど。はたして、金融工学なるギャンブル経済を作り、世界中に広めた連中の悪さは映画にすることが出来るのでしょうか・・。あんまり面白そうではありませんが、いつか見て見たい。自分の経験はVIDEO ACT!の3分ビデオにするつもりですが。(早く作らねば。)
ちなみに横浜のBankART1929の「1929」というのは、使っている元銀行の建物が1929年に建てられたところから来ていて、1929年というのは言わずと知れた世界恐慌が起きた年。この名前をつけた時、「なんでわざわざ世界恐慌を想起させる数字を・・」なんて思ったものですが、今この時点になると、さすが先見の明があった、ということになってしまいましたね。
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ウォール街も人の金、つまり借金をして、吹かしていた、バーチャルの世界で金儲けをしていたと思う。
証券化により、債権が売買され、風船が膨らむように、数字だけが一人歩きをしていたのだと思う。
「地価はつくられている」濠壱成(著)を併せて読んだ。
金融恐慌の本質は、国や鑑定士、ファンドのウソにより、不動産価格を故意に上げたことに因るらしい。
米国の強欲資本主義がそのまま日本へ輸入されたわけだが、最終的には投資家が損する事には変わりないことが分かる。
地価・株価の適正な価格はいくらだろう?
と思わずにはいられない。
コメント by 西田祐樹 — 2008/11/16 日曜日 @ 18:12:49