2008年春、渋谷ユーロスペースにてレイトショーされる
映画『船、山にのぼる」の監督・本田孝義のブログです。

本田孝義

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2008/3/26 水曜日

作業/ふるさと

いくつか事務作業。公開日が近づく中で、まだいくつか問い合わせの連絡をいただいている。これからいくつか紹介記事が出ると思う。今日は、芸術新潮に紹介記事が載った。

上映前の映写チェックについて、諸々のスケジュールを確認。音響構成の米山さんにもチェックしていただく予定。

事務所に行って、さらに事務作業。加えて、どうなるか分からないが、早めに手を打っておこうと思い、『船、山にのぼる』のダイジェスト版を編集。一旦出来た作品のダイジェストを作るのは骨が折れるのだけど、サプライズイベントが実現したらダイジェスト版を特別上映する予定。なんとか形にはなったと思う。

夜、ユーロスペースにチラシを届ける。日付入りのチラシがすでに無くなったとかで、某映画館で余っているものを回収した上で届ける。やはり公開日が入っていないとねえ。

家に帰りながら”風の楽団”の「WIND MAKER」を聞きながら、”ふるさと”という曲でふとセンチメンタルになる。先日、お墓のことを書いたせいか、亡き父のことが頭をよぎる。僕にとってこの曲は、格別な思いが絡み合った曲なのだ。

この”ふるさと”という曲は、元々、メンバーである山本公成さんの曲。このCDでは風の楽団バージョンが聞ける。予告編の後半で使っているのも風の楽団バージョン。リトアニアの笛を山本公成さんが吹いている。映画でも使っている。

風の楽団のメンバーが集まって、『船、山にのぼる』のための録音をしてくださった日、僕は医者から父の胃ガン、それもかなり末期である告知を受けた。頭は真っ白だった。泣きたくなるのを堪えて、レコーディングの様子を聞いた。

それから、約2週間後、父は亡くなった。葬儀を済ませ、東京に戻ると、ミキシングされた、映画用の音楽が風の楽団から届いていた。気持ちの整理がつかないまま、CDを聞き、”ふるさと”で涙を流した。泣けて泣けて仕方が無かった。

昨年秋、岡山で風の楽団のコンサートを開催した時も、第2部の始めがこの曲だった。ミキサー卓の横で僕は静かに涙を流していた。

今日、なぜだかそんなことを思い出した。いい曲であるからこそ、僕はよくこの曲を飛ばしてしまう。つい、いろんなことを思い出してしまうから。

いつまでも父のことをぐじぐじ書いてしまうのは、多分、父に「死」の告知が出来なかったせいだろう。多分、後悔が、少しある、のだと思う。やはり教えてあげるべきだったのではないか。でも、あの時、僕も妹も親戚の人達も、告知することで急激に症状が悪化する可能性が高い、と医者からいわれた時、告知する勇気はなかった。

そんなことも含めて、”ふるさと”という曲を聴くたびに僕はいろんなことを思い出すのだった。

未分類 — text by 本田孝義 @ 0:18:12

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