「加害者家族」
たまたま本屋をのぞいていたら、「加害者家族」(鈴木伸元著)という本が目に入った。僕は以前から犯罪報道の中で犯罪者の家族の扱い方、あるいは犯罪者の家族への猛烈なバッシングなどが気になったことがあったので、読んでみた。またまた内容をコピペすると、平成20年の犯罪件数は253万3351件。被害者家族はマスコミ取材による二次被害で心の傷が癒える間もないが、実は加害者家族も凄惨な生活を強いられる。身内の犯罪を機に失職や転居を余儀なくされるだけでなく、インターネットで誹謗中傷され、写真や個人情報まで流出される。そんな過酷な現実を受け止められず、自殺する人も多い。事件への自らの非力を嘆き激しい後悔に暮れる加害者家族も多いが、そもそも身内の犯罪を未然に防ぐには限度がある。まさに他人事ではない実態を明らかにした、ということになる。本書はNHKのクローズアップ現代の放送を元にしているようだ。冒頭の加害者家族の事例紹介はかなり詳細で興味深かったのだが、その後に続く事例が他の本からの引用が多く、少々、力不足。もっとも、加害者家族が取材に応じてくれる例は少ないだろうから、難しい部分もあるだろう。それでも、色々、考えることは出来た。
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